コーンウォール (フリゲート)

HMSコーンウォール (F99)

HMSコーンウォールは、イギリス海軍に属する22型フリゲートで、その艦歴は多岐にわたります。1983年12月14日にヤーロウシップビルダーズで起工され、1985年10月にクライド川にて進水、1988年にはファルマスで就役しました。これ以降、コーンウォールは多くの任務を遂行し、国際的な活動にも参加しました。

運用の歴史

コーンウォールは、1992年に西インド諸島への派遣を受け、バミューダ、トルトラ、ベリーズ、バハマ、ペンサコーラ、キーウェスト、キュラソーを訪問しました。これらの訪問は、イギリスの海軍力を示す重要な機会であり、海軍の存在感を印象付けました。帰還の際にはノーフォーク、ボストン、ハリファックスを経由しました。さらに1994年には、シンガポールなどの東アジアに出向し、その帰路では1942年に日本海軍の攻撃で沈没した同名の重巡洋艦コーンウォールの沈没地点に立ち寄り、花輪を捧げる儀式を行いました。

1996年にはロシア海軍の300周年記念式典に出席し、NATOの大西洋常設海軍の旗艦としての役割を果たしました。その後、2001年にはアフガニスタンへの侵攻作戦にも参加し、イギリス海軍の任務部隊の一員として活動しました。つまり、コーンウォールは冷戦後の様々な国際的な状況に適応し、重要な役割を果たした艦艇です。

2002年にはエリザベス2世女王のゴールデンジュビリーを祝う祝砲を21発行い、国際的な重要性を再確認しました。翌年の2003年にも大西洋の常備海軍として地中海でのアクティブエンデバー作戦に参加し、グローバルな安全保障の使命を全うしました。

警備活動と特異な出来事

2007年の3月23日、コーンウォールは密輸の疑いがある船舶の捜索中に、イスラム革命防衛隊の海軍部隊によって拘束されるという事件に巻き込まれました。これにより、国際的な海軍活動におけるリスクが再認識されました。

さらに、2011年2月には連合海事軍の一部としてアデン湾で活動中、海賊によって拿捕された漁船から5人のイエメン漁師を救出し、同時に17人のソマリア海賊を捕らえるといった劇的な任務を遂行しました。これらの行動は、コーンウォールの船員の毅然とした対応を示しています。

退役とその後の運命

コーンウォールは2011年の6月30日に退役し、その後はイギリスのトゥルーロ大聖堂に船鐘が贈られました。艦船はポーツマスに牽引され、姉妹船であるカンバーランド、キャンベルタウン、チャタムと共に処分を待つことになりました。2013年1月には売却され、7月にはスウォンジードライドックに運ばれて解体されました。これにより、コーンウォールの長い歴史に幕が下ろされることとなりました。

このように、HMSコーンウォールはイギリス海軍の重要なフリゲートとして、多くの歴史的な任務を成し遂げ、その在り方は海軍史においても注目されるべき存在であったといえるでしょう。

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