ゴッグ

ゴッグ (GOGG)

概要

ゴッグは、1979年に放送されたテレビアニメ『機動戦士ガンダム』に登場する架空の兵器、モビルスーツ (MS) の一種です。敵対勢力であるジオン公国軍によって開発されたこの水陸両用MSは、特に海中での運用が求められた機体で、独自のデザインと機能を持っています。この記事では、ゴッグのデザインや設定、武装、劇中での活躍について詳しく探ります。さらに、各バリエーションもご紹介します。

デザイン

ゴッグのデザインは、監督の富野喜幸が元になっており、そのラフデザインに基づき大河原邦男が参考用のデザインを作成しました。この初期のデザインも基本的な形状はロボットらしさを持っていますが、最終的なデザインであるクリーンアップ版は、より巨大感と安定感が増しています。

この機体の特徴は、ずんぐりとした巨体と、機能的な多関節構造を持つ両腕にあります。これにより、臨機応変な武器の使用と格闘戦が可能になります。特に、両腕を収納できる機構は、巡航形態への変形を可能にし、水中での抵抗を低減する役割も果たしています。

設定解説

開発背景

ジオン公国では、地上用MSとしてMS-09ドムの開発を進めていましたが、その核反応炉の出力の限界から新たな水陸両用MSの開発が必要とされました。冷却効率を高めるために海水を利用したMSが求められ、U.C.0078年11月にはMIP社とツィマット社に対してその開発が発注されました。

開発はMSM-02水中実験機との競作として進められ、多くの技術者が参画しました。この機体は水中で長時間稼働できる推進システムと、特異な形状を持つことで水中での運動性を高めています。陸上での使用時にはバラストタンクに冷却水をためて行動しますが、行動範囲が制限されるので長時間の稼働には不向きです。

武装

ゴッグには独自の武装がいくつか装備されています。

• - キアM-23型メガ粒子砲: 腹部に2基搭載され、威力はザクの持つ120mmライフルの約2倍です。
• - アイアン・ネイル: 両腕に装備された近接戦闘用の爪で、防御にも適しています。
• - 魚雷発射管: 腹部に搭載され、ミサイルランチャーとしても機能します。
• - フリージーヤード: 頭頂部から発射される物質で、敵の探知を減少させる効果があります。
• - フォノンメーザー: 頭部に備えた光線兵器で、敵の水中攻撃を迎撃します。

劇中での活躍

『機動戦士ガンダム』第26話でゴッグは初めて登場し、連邦軍に対して圧倒的な力を見せつけました。海中からベルファスト基地を攻撃し、連邦軍の車両を次々と撃破していきます。特にその重装甲は高く評価され、戦闘能力の高さを証明しました。しかし、その後はビーム兵器によって撃破されるシーンが続き、やられ役としての印象も強まります。

バリエーション

ゴッグはさまざまなバリエーションが存在します。

• - 水中実験機: ゴッグの前身の設計として、試作段階での機体です。
• - プロトタイプゴッグ: テスト中に発見された機能的な問題を改善したモデル。
• - ハイゴッグ: より洗練されたデザインと高い戦闘能力を持つ後継機。

これらのバリエーションが作品内でどのように機能し、進化してきたかも興味深い要素です。

結論

ゴッグはその独特なデザインと多機能を備えた水陸両用MSとして、『機動戦士ガンダム』の中で重要な役割を果たしました。登場シーンからはその圧倒的な力を感じさせる一方で、戦闘での厳しい評価もあり、物語の中での役割は複雑です。今後も、ゴッグの系列機がどのように描かれていくのか見逃せません。

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