ゴリツィア (重巡洋艦)

ゴリツィア (Incrociatore pesante Gorizia)

ゴリツィアは、イタリア海軍に属する重巡洋艦で、ザラ級重巡洋艦の一隻です。その名前はイタリア領に組み込まれた未回収地の都市にちなんで付けられました。本艦は1930年3月17日に起工され、1931年12月23日に就役しました。就役以来、ゴリツィアは貴重な戦力として多くの戦闘に参加し、その艦歴は精彩を放つものでした。

艦歴

第二次世界大戦以前

ゴリツィアは1930年代に活躍し、1936年にはドイツで開催された観艦式に参加しました。また、スペイン内戦においても活動し、任務中にはジブラルタルでの爆発事故に見舞われることもありました。

1940年：開戦と戦闘

1940年6月10日、イタリアは第二次世界大戦に参戦し、英仏に対して戦闘を開始します。ゴリツィアは同年のカラブリア沖海戦やタラント空襲など、多くの戦闘に参加しました。特にタラント空襲では、イギリス海軍のソードフィッシュによる攻撃に対抗し、防空において一定の功績を残しました。

1941年：戦局の変化

1941年には地中海での戦況が厳しくなり、ゴリツィアも複数の海戦に参加しました。特にマタパン岬沖海戦では、他の同型艦が沈没する中、健在の重巡洋艦として力を発揮しました。ゴリツィアはその後、トレント級重巡洋艦や重巡「ボルツァーノ」と共に行動し、多くの護衛任務に従事しました。

1942年：海戦の激化

1942年に入ると、ゴリツィアは再び数多くの海戦に関与し、特に第2次シルテ湾海戦ではイギリス軍の輸送船団に対する効果的な攻撃を行いました。この戦闘では、イタリア艦隊はイギリスの輸送船のほとんどを沈め、勝利を収めました。

1943年以降：運命の変化

しかし、1943年の春、ゴリツィアは空襲の被害を受け、その後修理を行いました。9月のイタリアと連合国との講和を受け、ドイツ軍による占領が始まります。ゴリツィアもこの影響を受け、修復作業は行われることなくドイツ軍に鹵獲されました。

さらに1944年、連合国側は鹵獲艦艇に対して攻撃を行い、ゴリツィアはジブラルタルの特殊潜航艇によって攻撃されましたが、沈没することはありませんでした。残念ながら、1946年には解体処分され、その長い歴史の幕を閉じました。

武装の変遷

ゴリツィアはその就役時から多くの武装の変更を受けており、例えば1937年には高角砲や機銃の搭載が変更されました。第二次世界大戦を通じて対空兵装の強化が進められ、最終的にはその火力が大幅に増強されています。

結論

ゴリツィアは、イタリア海軍の代表的な重巡洋艦として数々の戦闘に参加し、艦歴に名を刻んだ存在でした。彼女の活躍は、海軍の戦術的な状況を解決する一助となり、その存在は中でも特筆すべきものといえます。

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