ゴードン (きかんしゃトーマス)

ゴードンの紹介

ゴードンは、イギリスの幼児向け絵本『汽車のえほん』およびその映像化作品『きかんしゃトーマス』に登場する大型のテンダー式蒸気機関車です。彼はウィルバート・オードリーが創作したキャラクターであり、物語においてレギュラーの役割を果たしています。

外観と一人称

ゴードンは6輪の淡水車を持ち、その車体番号は4です。彼の特徴的な色は青です。映像化作品の中では、ゴードンは一人称が「俺（様）」となりますが、原作では他の機関車同様に「僕」とされており、二人称は相手によって「お前」、「君」、「あんた」などと変わります。この多様性は、彼の性格や人間関係の多面性を表しています。

性格

ゴードンの性格はプライドが高く、威張りん坊で自惚れが強いのが特徴です。彼は仲間の忠告を無視し、その結果、事故やトラブルを引き起こすこともしばしばです。仕事には真剣に取り組むものの、支線の走行を任されると不満を漏らすことが多く、時には仕事を放棄することもあります。自身の速度には強い誇りを持ち、自分より速い機関車に嫉妬することがあります。さらに、ジェームスやヘンリーと共に小さな機関車をからかう意地悪な一面を持つ一方で、同僚や乗客への優しさを忘れず、時には頼もしい存在となることもあります。

ゴードンは仲間達との間で見下し合うことがあるものの、最終的には和解し、相手が役立つ機関車として互いに尊敬し合う関係にあります。特に第7期から登場するスペンサーとはスピード競争を繰り広げるライバル関係にあり、毎回の出会いで言い争いや競争が見られます。また、彼の口癖は「急行列車のお通りだ！（Express Coming Through!）」であり、災難に遭った際には「まったく、なんてこった（Oh, the indignity!）」と嘆くことが多いです。

作品における出来事

『汽車のえほん』とTV版の両方で、「ゴードンの丘」という名の丘が登場し、彼がそこを登りきれずに立ち往生するシーンがあります。TV版第5期第3話では、ブレーキトラブルで暴走し、カーク・ローナン駅の壁に突っ込む事故を起こしたこともあります。この出来事は「ゴードンの窓」として語り継がれることになりました。

さらに、TV版第10期ではスピード記録を目指して各地を走り回るものの、故障したヘンリーを助けるために記録の達成を諦める姿勢が描かれています。その後、再びスピード記録を達成し、トップハム・ハット卿から特別な客車を贈られます。長編第12作では流線型に改造され、スピード競争の代表に選ばれるも、安全確認を無視して出発したためにハプニングが発生します。

ゴードンの誕生とモデル

ゴードンのキャラクターは、1942年にオードリーが息子に蒸気機関車の物語を語ったことがきっかけで生まれました。彼の性格は意地悪で、当時の近所の子供から影響を受けたとされています。また、実際のモデルはロンドン・アンド・ノース・イースタン鉄道のA1・A3形蒸気機関車であり、1472号機フライング・スコッツマンが兄弟という設定です。

まとめ

ゴードンは、彼の誇り高く、威張りん坊でありながら、時には仲間を思いやる姿勢が魅力的なキャラクターです。また、彼の多くのエピソードは、彼と仲間たちとの関係や成長を描いており、観る者に様々なメッセージを届けています。彼の物語は、今後も多くの人々に親しまれることでしょう。

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