ゴールデンカムイ -北海道刺青囚人争奪編-

『ゴールデンカムイ -北海道刺青囚人争奪編-』ドラマ版：詳細解説

2024年10月6日から12月1日にかけてWOWOWオンラインおよびWOWOWオンデマンドで放送・配信された『ゴールデンカムイ -北海道刺青囚人争奪編-』は、実写映画『ゴールデンカムイ』の続編として制作された連続ドラマです。原作漫画の第3巻中盤から第11巻前半までを映像化し、映画版の主要キャストが続投しました。

企画・制作の背景

映画とドラマシリーズの連動は、原作の魅力を余すことなく映像化するための必然的な選択でした。2時間の映画だけでは描ききれないエピソードを、連続ドラマとして大ボリュームで展開することで、原作ファンも納得のいく作品を目指しました。プロデューサーの松橋真三氏は、「原作の良い部分だけをかいつまむような作り方では、面白い映画にはならなかっただろう」と語っています。

映画とドラマの役割分担も明確にされており、映画では主人公・杉元佐一とアシㇼパの関係性を丁寧に描き、ドラマ版ではその後の物語をじっくりと展開。他のキャラクターたちのエピソードを深く掘り下げることが可能になりました。プロデューサーの植田春菜氏は、「原作を再現する上で、欲張りすぎないことが基本姿勢。見せ場を盛り込みすぎず、原作の短い範囲をしっかり実写化する」と語り、引き算の美学を重視した制作姿勢を明かしました。

映画版と並行して行われた約8ヶ月に及ぶ長期撮影も、話題が盛り上がっているうちに続編を届けたいという制作陣の熱意の表れです。

全9話という構成は、物語を展開する上で必要なエピソード数を検討した結果であり、WOWOWのドラマ制作スタイルが、話数や各エピソードの尺に柔軟性を持たせることを可能にしました。

主題歌と沿革

主題歌は、ACIDMAN、［Alexandros］をはじめとする総勢8組のアーティストが担当し、各話ごとに異なる楽曲が使用されるという贅沢な構成。映画版から引き続き、ACIDMANの「輝けるもの」も使用されました。

ドラマ版の放送発表は2024年3月4日に行われ、同時にタイトル、放送方法、新キャラクターとそのキャストが発表されました。その後も、キャストの追加発表やビジュアル公開、TVCM公開、試写会開催など、様々なプロモーションが展開されました。最終話の放送後には、早くも続編映画の製作が発表され、ファンを歓喜させました。

キャスト

山﨑賢人が杉元佐一、山田杏奈がアシㇼパを演じるほか、矢本悠馬、眞栄田郷敦、大谷亮平、池内博之、高橋メアリージュン、舘ひろし、玉木宏など、豪華キャストが集結。各エピソードには、萩原聖人、渋川清彦、古川雄輝、山路和弘など、個性豊かなゲストも出演しています。

スタッフ

原作は野田サトルの人気漫画『ゴールデンカムイ』。監督は久保茂昭、片桐健滋、落合賢、佐藤洋輔が担当し、脚本は黒岩勉が手がけました。音楽はやまだ豊と出羽良彰が担当。アイヌ語・文化監修には中川裕、秋辺デポ、陸軍軍事監修には軍事法規研究会が名を連ねています。制作プロダクションはCREDEUS、製作著作はWOWOWです。

放送と関連番組

第1話は、WOWOWオンデマンド、WOWOW公式YouTubeチャンネル、Xのイベントページで無料配信されました。また、放送前や放送中には、映画とドラマの一挙放送や、キャストインタビュー集、舞台裏を紹介する番組など、様々な関連番組が配信されました。

評価と関連商品

第1話放送後の視聴者アンケートでは、96.7%という高い満足度を記録。WOWOWオンデマンドにおける2024年の年間視聴者数では、オリジナルドラマ部門の1位に輝きました。オリジナル・サウンドトラックも発売されています。

『ゴールデンカムイ -北海道刺青囚人争奪編-』は、原作ファンはもちろん、多くの視聴者を魅了する作品となりました。

もう一度検索