ゴールデン・グローリー

ゴールデン・グローリー：オランダ格闘技界の雄とその世界展開

ゴールデン・グローリーは、オランダを拠点とするキックボクシングと総合格闘技のジムであり、同時に格闘技イベントのプロモーターとしても名を馳せています。創設者であるバス・ブーン氏の指導の下、数々のトップファイターを輩出し、世界的な格闘技イベント「GLORY」シリーズを立ち上げるなど、格闘技界に多大な影響を与え続けています。

設立と発展：ジムからグローバルイベントへ

1999年、バス・ブーン氏とフレデリコ・ラペンダ氏によって設立されたゴールデン・グローリーは、当初はオランダ国内での活動が中心でした。しかし、2006年には自主興行「アルティメット・グローリー」を開催。その後「GLORY」と改称し、育成大会「アップカミング・グローリー」も併催するなど、着実に規模を拡大していきます。

海外進出も積極的に行い、2009年にはルーマニアとタイに支部を開設。同年の10周年記念大会「GLORY 11: A Decade of Fights」では、ジムの成長を象徴する盛況ぶりを見せました。さらに翌年には、15万ドルの優勝賞金を懸けた大規模トーナメント「Glory Full Tilt Poker Kickboxing & MMA World Series 2010-2011」を開催。K-1ルールと修斗ルールの両方を採用するなど、その意欲的な姿勢は格闘技界に大きな衝撃を与えました。

これらの成功を基盤に、2012年からは「グローリー・ワールドシリーズ」へと発展。ゴールデン・グローリージムとは別に設立されたグローリー・スポーツ・インターナショナル（GSI）が運営主体となり、世界規模の格闘技イベントへと成長を遂げました。

ゴールデン・グローリーに所属した世界的ファイターたち

ゴールデン・グローリーは、多くのスター選手を育成・輩出することで知られています。その中には、K-1 WORLD GP王者として名を馳せたセミー・シュルト選手（練習の中心はゴールデン・グローリー）、元UFCヘビー級王者アリスター・オーフレイム選手、そしてセルゲイ・ハリトーノフ選手、ヴァレンタイン・オーフレイム選手ら、世界的に有名なファイターが名を連ねています。

他にも、ギルバート・アイブル選手、ヒース・ヒーリング選手、ユノラフ・エイネモ選手、マルース・クーネン選手、ラモン・デッカー選手（トレーナーも兼任）、ステファン・レコ選手、グーカン・サキ選手、エロール・ジマーマン選手、ニキー・ホルツケン選手、ナオフォール選手、ハリッド・ディ・ファウスト選手、アジス・ヤヤ選手、シアー・バハドゥルザダ選手など、数多くの実力者がゴールデン・グローリーでトレーニングを積み、世界へと羽ばたいていきました。

グローリー・スポーツ・インターナショナル：世界規模の格闘技イベント運営

2011年に設立されたグローリー・スポーツ・インターナショナル（GSI）は、ゴールデン・グローリージムが中心となって設立されたイベント会社です。投資家であるピエール・アンデュランド氏の出資と会長就任により、その活動は大きく加速しました。

GSIは、2012年に「GLORY」シリーズを旗揚げし、世界各地で大会を開催。同年には、老舗格闘技イベント「IT'S SHOWTIME」を買収し、さらに日本市場への進出も果たしました。日本の幕張メッセで開催された「GLORY 4」の運営を担うために「株式会社Gエンターテイメント」を設立したのです。

GSIは、DREAMの運営権継承やONE FCとの提携など、積極的な事業展開を続け、世界的な格闘技イベントプロモーターとしての地位を確固たるものとしています。

ゴールデン・グローリーの功績と未来

ゴールデン・グローリーは、単なる格闘技ジムの枠を超え、世界的な格闘技イベントを牽引する存在へと成長しました。その功績は、数々のトップファイターの育成、そして世界規模のイベント開催という2つの柱によって支えられています。今後も、オランダ発祥の格闘技イベントとして、世界中から注目を集め続けるでしょう。

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