サイバー・サンデー

サイバー・サンデー：ファン投票で試合を決める革新的プロレスイベント

WWE（World Wrestling Entertainment）が2006年から2008年にかけて開催したペイ・パー・ビュー（PPV）イベント、『サイバー・サンデー』は、プロレスの歴史に新たな1ページを刻んだ画期的な興行でした。最大の特徴は、試合の形式や、敗者への罰則を、ファンによるインターネット投票で決定するという点です。当時としては斬新な試みで、観客参加型のエンターテイメントとして大きな話題を呼びました。

サイバー・サンデーは、2004年と2005年に開催された『タブー・チューズデイ』を前身としています。しかし、タブー・チューズデイは平日の火曜日に開催されたため、観客動員数などの面で課題を抱えていました。そこで、週末である日曜日に開催日を改めて、大会名を変更し、サイバー・サンデーとして生まれ変わりました。

各大会の詳細

サイバー・サンデー2006

開催日: 2006年11月5日
開催場所: オハイオ州シンシナティのUSバンク・アリーナ
観客動員数: 約7,000人

この大会では、複数の試合において、試合形式や対戦相手、スペシャルレフェリーなどをファン投票で決定しました。例えば、WWE王座を賭けたメインイベントでは、王座の選定をファン投票に委ねました。その結果、予想外の展開や、観客の熱い思いが反映された結果がいくつも生まれました。

サイバー・サンデー2007

開催日: 2007年10月28日
開催場所: ワシントンD.C.のベライゾン・センター
観客動員数: 約10,097人

2007年の大会では、怪我による欠場など、予期せぬ事態が発生した試合もありました。しかし、ファン投票によって試合が進行し、予期せぬ展開が観客を魅了しました。また、この大会では、ディーヴァによるハロウィンコスチュームコンテストも行われ、エンターテインメント性を高めていました。

サイバー・サンデー2008

開催日: 2008年10月26日
開催場所: アリゾナ州フェニックスのUSエアウェイズ・センター
* 観客動員数: 約12,500人

2008年の大会では、前年を上回る観客動員数を記録しました。試合形式や対戦相手を決めるファン投票は継続され、各試合は熱狂的な雰囲気の中で行われました。ディーヴァによるハロウィンコスチュームコンテストは、優勝者の発表のみとなりましたが、観客の注目を集めました。

サイバー・サンデーの意義

サイバー・サンデーは、プロレス興行における観客参加型の試みとして、大きな成功を収めました。インターネット投票という新しい仕組みを取り入れることで、ファンがより深くプロレスに関与できる機会を提供し、興行の盛り上げに貢献しました。3年間の開催を経て幕を閉じましたが、その革新的な試みは、後のプロレス興行にも影響を与えたことは間違いありません。インターネット投票という新しい要素を取り入れたこと、そして、ファンと興行が一体となった新しいプロレスの在り方を提示した点は、高く評価されるべきでしょう。今後のプロレス興行においても、サイバー・サンデーの功績は記憶されることでしょう。

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