サイ・セイモアー

サイ・セイモアーの野球キャリア

サイ・セイモアー（James Bentley "Cy" Seymour）は、1872年12月9日にアメリカ、ニューヨーク州オールバニに生まれました。彼はプロ野球選手として、外野手および投手の両方で活躍した稀有な存在です。左投げ左打ちの彼は、リーグで投手部門の奪三振数と打撃部門の打率や打点で1位を獲得した数少ない選手の一人です。

経歴

セイモアーは1896年にイースタン・リーグのスプリングフィールド球団からニューヨーク・ジャイアンツに昇格し、プロ野球の世界に足を踏み入れました。それまで彼はセミプロチームで月1000ドルという好待遇を受けてプレーしていました。プロ入り初年の1896年には11試合に登板し、2勝4敗の成績を残しましたが、翌1897年には驚異的な18勝を挙げました。1898年には45試合に登板し、25勝19敗という成績を残すと共に、239奪三振を記録し、リーグ最多となりました。しかし、その反面、与四球数や与死球数、暴投数もリーグ最多であるという複雑な成績でした。

1901年、ジャイアンツからオリオールズ（現在のニューヨーク・ヤンキース）に移籍する際、セイモアーは外野手への転向を希望し、これが彼のキャリアの新たな幕開けとなりました。外野手としての新たなスタートを切った後、彼は打撃においても大きな活躍を見せました。シンシナティ・レッズに移籍した1903年には、.342という驚異的な打率を残し、1905年には219安打を記録するという偉業を成し遂げました。同年、彼は打率.377、打点121を獲得し、首位打者および打点王の二冠を達成しました。

その後、1906年に再びジャイアンツに復帰し、37歳になる1910年シーズンまで在籍しました。彼のキャリアは長く、1913年には40歳にしてボストン・ブレーブスでメジャーに復帰し、39試合に出場しました。この年以降はメジャーリーグでの出場がなく、その後1918年まではマイナーリーグのニューアークなどでプレーを続けました。1919年には野球から引退し、ニューヨークの造船所で働き始めましたが、同年に結核により急逝しました。

精力的な成績と獲得タイトル

サイ・セイモアーは、プレイヤーとして多くのタイトルを獲得しました。以下は彼の主な記録です：

• - 奪三振王：2回（1897年、1898年）
• - リーグ最多与四球：1897年から1899年まで
• - 首位打者：1回（1905年）
• - 打点王：1回（1905年）
• - 最多安打：1回（1905年）

さらに、シンシナティ・レッズの球団記録においては、通算打率（.332）、シーズン打率（.377、1905年）、1試合4犠飛（1902年7月25日、メジャーリーグ記録）などの成果を残しています。

サイ・セイモアーのキャリアは、その多様性とともに、成功した選手としての模範となり、野球界において深い足跡を残しました。彼の功績は、今も多くのファンから記憶されています。

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