サウロペルタ

サウロペルタ

サウロペルタ（Sauropelta）は、白亜紀前期の北アメリカ大陸に生息していたノドサウルス科に属する恐竜の一種です。その学名はギリシャ語の「sauros（トカゲ）」と「pelte（盾）」を組み合わせたもので、体を覆う特徴的な装甲に由来します。

形態

サウロペルタはノドサウルス類としては中型の恐竜で、体長は約5メートルと推定されています。最大の特徴は、全身を覆う骨質の鎧と、首から突き出した巨大なトゲです。この鎧とトゲは、捕食者から身を守るための防御機構として機能していたと考えられています。

頭骨の幅は約35センチ[[メートル]]と推定されていますが、化石標本では嘴の部分が欠損しているため、正確な頭骨の長さは不明です。尾は非常に長く、40個以上の椎骨で構成されていたと推測されています。

発見

サウロペルタの化石は、主にアメリカ合衆国のワイオミング州とモンタナ州で発見されています。また、ユタ州でも化石が発見された可能性があります。

正基準標本（AMNH 3036）は、著名な古生物学者バーナム・ブラウンによってモンタナ州中南部のクロウ族保護居留地で採集されました。この標本は、当時発掘されたノドサウルス類の骨格としては、保存状態が非常に良く、欠損も少ない貴重なものでした。この標本は現在、アメリカ自然史博物館に展示されています。

種

現在、サウロペルタには2つの種が報告されています。

Sauropelta edwardsorum（模式種）：オストロム（Ostrom, 1970）によって命名されました。
ユタ州で発掘された未記載の種：Vickaryous et al. (2004) によって報告されました。

生態

サウロペルタは、植物食性の恐竜であり、白亜紀前期の北アメリカ大陸に生息していました。その頑丈な体格と装甲は、捕食者から身を守るための適応であったと考えられています。

参考文献

Ostrom, J. H. 1970. Stratigraphy and paleontology of the Cloverly Formation (Lower Cretaceous) of the Bighorn Basin area, Wyoming and Montana. Peabody Museum Bulletin 35:1-234
Vickaryous, Maryanska, and Weishampel 2004. Chapter Seventeen: Ankylosauria. in The Dinosauria (2nd edition), Weishampel, D. B., Dodson, P., and Osmólska, H., editors. University of California Press.

関連項目

恐竜の一覧
絶滅した動物の一覧

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