サエコ (企業)

サエコ（Saeco）は、1981年にイタリア北部のボローニャ近郊で創業した、エスプレッソマシンを専門とするメーカーです。

1985年には、世界初となるフルオートマチックエスプレッソマシンを発売し、エスプレッソマシン市場に革新をもたらしました。以降、ヨーロッパにおけるエスプレッソマシン市場で確固たる地位を築き、長らくNo.1メーカーとして君臨しています。

2009年7月、オランダの家電大手フィリップスに買収され、その傘下に入りました。買収総額は約2億ユーロ（負債額を含む）とされています。これにより、サエコはフィリップスのグローバルな販売網や技術力を活用し、さらなる事業拡大を目指しています。

サエコは、かつて自転車ロードレースチームのスポンサーを務めていたことでも知られています。2004年までスポンサー活動を行い、ツール・ド・フランスやジロ・デ・イタリアといった主要なロードレース大会（グランツール）で、マリオ・チッポリーニ、ジルベルト・シモーニ、ダミアーノ・クネゴといった著名な選手が活躍し、サエコの名を広めました。また、2002年にはドイツで開催されたバレーボール女子世界選手権にも協賛しています。

日本においては、1997年に日本法人を設立し、本格的に事業を開始しました。レストランや漫画喫茶などの業務用市場に加え、家庭用エスプレッソマシンの販売にも力を入れています。2005年には、ユニクロとのコラボレーションTシャツを発売するなど、ユニークなプロモーションも展開しました。

しかし、2011年9月30日をもって日本法人は解散しました。現在、サエコのエスプレッソマシンの購入はフジ産業が、修理・メンテナンスおよび消耗品の取り扱いはサエコ製品センターがそれぞれ担当しています。

サエコは、高品質なエスプレッソマシンを通じて、家庭やオフィスで本格的なコーヒー体験を提供することを目指しています。長年の歴史と技術革新により、世界中のコーヒー愛好家から支持されています。

関連情報
Saeco International Group
saeco オフィシャルサイト - フジ産業

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