サガ フロンティア2

サガ フロンティア2 (SaGa Frontier 2) 解説

『サガ フロンティア2』は、1999年4月1日にスクウェア（現スクウェア・エニックス）から発売されたPlayStation用ゲームソフトです。サガシリーズとしては8作目にあたり、PlayStationで発売された最後の作品となりました。2002年にはPS one Books、2006年にはアルティメットヒッツとして再発売され、現在ではゲームアーカイブスで配信されています。

世界観とストーリー

舞台は、術（魔法）が一般的に使われているサンダイルという架空の中世世界。物語は、術の才能に恵まれた王家の血筋でありながら、術を全く使えないギュスターヴ13世の生涯と、時代の流れを追う形で展開されます。また、本作ではギュスターヴ編と並行して、アニマを察知する能力を持つディガー、ナイツ家のウィルとその子孫たちがエッグと呼ばれる謎のクヴェルを巡る戦いを描いたナイツ編が展開されます。

従来のサガシリーズの特徴であったフリーシナリオシステムは本作にも受け継がれていますが、エピソードごとに年代順に区分されたシナリオをプレイヤーが選択していく「ヒストリーチョイス」という形式が採用されています。これにより、プレイヤーは歴史の裏に隠されたドラマを読み解くような感覚でゲームを進めることができます。

音楽

音楽は、シリーズでおなじみの伊藤賢治氏ではなく、新たに濱渦正志氏が担当しました。濱渦氏は、限られた旋律を複数の楽曲で多用することで、統一感のある、かつ幅広いバリエーションを持つ音楽を作り上げています。伊藤氏の派手な曲調とは対照的に、本作の音楽は穏やかで美しい旋律が特徴的です。

システム

ヒストリーチョイス

ゲーム内のイベントは、世界地図上にシナリオ名として表示され、プレイヤーは好きなシナリオを選択してプレイできます。各シナリオは独立したエピソードとなっており、登場キャラクターや物語の舞台も様々です。シナリオの分岐はありませんが、シナリオの選択順序はプレイヤーの任意で変更できます。

物語は、ギュスターヴ編とナイツ編の2つの大きな流れに分かれており、それぞれ主人公の視点から物語が語られます。年代やシナリオによって操作キャラクターは変化し、物語全体を通して30人近いキャラクターが登場します。

戦闘

戦闘は、シンボルエンカウント方式で発生します。敵シンボルはモンスターの種類によって異なり、動き方もそれぞれ違っています。戦闘は、パーティバトルとデュエルの2種類があります。

パーティバトル

最大4人のキャラクターでパーティを組み、敵と戦う戦闘形式です。キャラクターは、それぞれが持つ技や術を駆使して敵を倒します。特定の行動順が重なると、連携（コンボ）が発生し、敵に大ダメージを与えることができます。

デュエル

敵と1対1で戦う戦闘形式です。技や術を直接指定して使うことはできず、装備品の種類ごとに設定された基本コマンドを組み合わせて戦います。コマンドの組み合わせによって、様々な技や術を発動させることができます。

武器と防具

武器は、剣、斧、杖、槍、弓、体術の6種類があります。防具は、盾、身体、頭、腕、足の5種類があり、それぞれ防御力や特殊効果を持っています。また、アクセサリーは、術のアニマ確保に役立ちます。

アーツ

技や術のうち、キャラクター自身が習得できるものを「アーツ」と呼びます。アーツは、装備することで使用可能になり、誰か1人が習得すればパーティメンバー全員が使用できます。

アーツの習得方法は、閃き、学習、合成、封印、戦闘参加の5種類があります。

特徴的なシステム

チップ流通量

世界にどれだけチップが流通しているかを示すシステムです。チップは、ツール製作の条件となり、流通量が増えるほど作成可能なツールが増えます。

GO!GO!ディガー

PocketStation用のミニゲームです。ディガーを雇ってアイテムの発掘を行わせます。発掘場所によって雇えるディガーが異なり、入手できるアイテムも変化します。最強の武器である七星剣は、このミニゲームでしか入手できません。

2周目

ゲームをクリアしたセーブデータを読み込むと、2周目が始まります。2周目では、以前の周で出現させたシナリオを全て選択できるほか、ラストボスと即座に対決できるシナリオが追加されます。キャラクターのステータスや装備は初期状態に戻りますが、習得したアーツは全て引き継がれます。

登場人物

ギュスターヴ13世を中心に、様々なキャラクターが登場します。ギュスターヴ編では、彼の生涯に関わる人々が、ナイツ編では、ウィル・ナイツとその子孫たちが物語を彩ります。

まとめ

『サガ フロンティア2』は、独特な世界観、重厚なストーリー、美しい音楽が魅力の作品です。従来のサガシリーズとは異なるシステムも多く、やり込み要素も満載です。ぜひ一度プレイしてみてください。

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