サクマ式ドロップス

サクマ式ドロップスとサクマドロップス



サクマ式ドロップスは、1908年（明治41年）に佐久間惣次郎商店（後の佐久間製菓株式会社）によって発売されたドロップの商標です。当時、日本で作られていたドロップとは異なり、クエン酸を使用することで「夏でも溶けにくい」「見た目に透明感がある」という特徴を持ち、人気を博しました。1913年（大正2年）には缶入りでの販売も開始されています。

創業者の佐久間氏の没後、会社は経営不振に陥りますが、山田弘隆氏を役員として迎え入れ、再建を果たしました。1937年（昭和12年）には山田氏が社長に就任しています。しかし、太平洋戦争中の物資不足や企業整備令により、1944年（昭和19年）に佐久間製菓は廃業を余儀なくされました。

終戦後、佐久間製菓の番頭であった横倉信之助氏が池袋で佐久間製菓を、山田氏の三男が渋谷でサクマ製菓をそれぞれ設立し、両社は「サクマ式ドロップス」の商標を巡って裁判で争うことになります。その結果、佐久間製菓が「サクマ式ドロップス」の商標を使用することが認められ、サクマ製菓は社名を使用することが認められました。現在、「サクマ式ドロップス」の商標は両社が共同所有しています。

原材料価格の高騰や新型コロナウイルス感染症の影響などにより、サクマ式ドロップスを販売していた佐久間製菓は2023年1月20日に廃業しました。


それぞれのドロップスの特徴



サクマ式ドロップス(Sakuma's Drops)



池袋の佐久間製菓から販売されていたドロップスです。赤色の缶が特徴的で、菱形にヨットが描かれたマークが用いられています。

サクマドロップス(Sakuma Drops)



一方、恵比寿（後に目黒区に移転）のサクマ製菓から発売されているドロップスです。緑色の缶に入っており、王冠とヨット、そして「サクマ製菓」「しぶや」の文字がマークとしてデザインされています。


味の種類



サクマ式ドロップス



  • - イチゴ
  • - レモン
  • - オレンジ
  • - パイン
  • - リンゴ
  • - ハッカ
  • - ブドウ
  • - チョコ

サクマドロップス



  • - イチゴ
  • - レモン
  • - オレンジ
  • - パイン
  • - リンゴ
  • - ハッカ
  • - スモモ
  • - メロン


関連商品



ここでは、缶入りのドロップス製品について紹介します。

佐久間製菓株式会社




サクマ製菓株式会社





類似商品



多くのメーカーから様々なドロップスが販売されています。


『火垂るの墓』との関わり



スタジオジブリ制作のアニメ映画『火垂るの墓』（1988年公開）で、サクマ式ドロップスが重要な小道具として登場したことで、再び注目を集めました。映画に登場するデザインを再現した復刻版が、佐久間製菓から発売され、多くのファンに支持されました。

また、2008年の実写映画版『火垂るの墓』公開時や、サクマ式ドロップス誕生100周年を記念して、戦時中のデザインを再現した復刻版も発売されました。これらの復刻版は、缶に「創業明治四十一年」の文字が記され、裏面には『火垂るの墓』のキャラクターである節子のイラストが描かれています。


コラボレーション商品



  • - お菓子なパズル サクマドロップス - ハナヤマから発売された、パッケージを模したパズルです。

脚注



サクマ製菓株式会社

サクマ製菓株式会社

ああ懐かしのサクマ式ドロップス

関連項目



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