ササメケ

ササメケ

『ササメケ』は、ゴツボ×リュウジによる日本のサッカー漫画作品です。2001年から2004年まで『少年エース』で連載され、全5巻が刊行されました。本記事では、その続編である『ササナキ』についても解説します。

概要

舞台は滋賀県の県立高校。主人公の長浜楽市は、半ば強制的にサッカー部員にされてしまいます。物語は、彼と個性豊かな仲間たちが繰り広げる、脱力系の日常と騒動を描いています。角川書店の紹介文では「脱力系サッカー風味青春グラフィティ」と表現されていますが、作者のゴツボ氏は「青春群像劇として制作しており、サッカーは読者に分かりやすい要素として取り入れた」と語っています。

予測不能なストーリー展開、マニアックな台詞や会話も特徴的です。作者はこれについて「狙っているのではなく、その場のノリで適当にやっている」とコメントしています。

当初は3ヶ月で連載終了予定でしたが、好評のため継続が決定したというエピソードも持っています。

作中には、滋賀県の地名に由来する登場人物名、琵琶湖タワーや南郷水産センターなど、滋賀県の風物詩やスポットが多数登場します。また、登場人物たちが方言で会話するなど、地方色が強く打ち出されています。

単行本の帯には、浅田弘幸、羽海野チカ、小畑健、二ノ宮知子、田島昭宇といった著名な漫画家が推薦文を寄せています。

あらすじ

主人公の長浜楽市は、小学生時代にサッカーで名を馳せましたが、中学時代にイタリアで挫折を経験します。帰国後、地元の竹生島高校に入学し、平穏な高校生活を送ろうとしますが、イタリア帰りの経歴を買われ、本人の意思とは裏腹にサッカー部へ入部することになります。

個性的なエースやその他大勢の部員に囲まれながら、楽市は県大会を目指していくことになります。

主な登場人物

竹生島高校

長浜楽市（ながはま らくいち）: 主人公。フォワード。イタリア帰りのサッカー経験者ですが、過去の挫折からサッカーを敬遠しています。短気でわがままな面もありますが、努力家で面倒見が良い一面も持ち合わせています。
安土桃山（あづち とうざん）: サッカー部エースで生徒会長。ルックス、学業、運動神経、人望、家柄すべてに恵まれた完璧人間。冷静な判断力と強いフィジカルを誇ります。
河瀬稲枝（かわせ いなえ）: 楽市の幼馴染でサッカー部のマネージャー。桃山に異常な愛情を注いでおり、ストーカー行為も厭いません。美形好き。
曳山まつり（ひきやま まつり）: サッカー部キャプテン。天才的なサッカーセンスを持つ一方、食玩好きで奔放な性格の持ち主です。気まぐれで部活動に参加しないこともあります。
奥びわ子（おく びわこ）: 数学科教員でサッカー部監督。元暴走族の総長という過去を持ちます。楽市を強引にサッカー部へ入部させました。
米原乗継（まいばら のりつぐ）: ディフェンダー。驚異的なキック精度を誇りますが、病気がちな父親の仕事を手伝うため、部活動にはほとんど参加していません。

草津左高校

伊吹直道（いぶき もこみち）: 草津左高校の1年生レギュラー。小学生時代から楽市を一方的にライバル視しています。
秦荘正二（はたしょう しょうじ）: 草津左高校のエース。パス、シュートに優れ、ゲームメーカーとしても才能を発揮します。プロからの誘いも受けているほどの選手です。

ササナキ

『ササナキ』は、『ササメケ』の続編として2004年から2006年まで『少年エース』で連載されました。前作の終了直後から物語が始まり、主人公が交代。序盤は学園忍者漫画として展開されましたが、中盤からは前作同様の脱力系サッカー漫画へと方向転換しました。

あらすじ

前作後、サッカー部は活動停止状態に。桃山はアメリカへ留学し、稲枝も彼を追って渡米。竹生島高校は舞子が実権を握っていました。その後、生徒会選挙で1年生の曳山茉莉花が生徒会長に就任。彼女の一声でサッカー部が復活し、新たなメンバーを加えて草津左高校と練習試合を行うことになります。

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