サッカーコロンビア代表

コロンビアサッカー代表の歴史

コロンビアのサッカーは、20世紀の初めにイギリスとの交易を通じて南米に導入されたとされています。最初にサッカーが伝わったのは、バランキージャの港湾都市であり、1897年にはボゴタで現行ルールに近い試合が行われていました。その後、1914年にはメデジンに国内で初めてのサッカークラブが設立され、1924年には「大西洋サッカー連盟」が誕生し、コロンビアのサッカーを統括する組織となりました。1931年にはFIFAに加盟し、1936年に「コロンビアサッカー連盟」に改名。1940年代から50年代にかけては、国内リーグが発展し、1948年にはプロリーグが立ち上がります。

混乱期

1950年代に入るとコロンビアサッカーは混乱を迎えます。特にミジョナリオスを中心とした新リーグの発足は、マフィアやメディアが支援を行い、選手の獲得に関して不適切な慣行が蔓延しました。FIFAはこの事態を重く見てコロンビア代表の資格停止を課し、1954年には南米サッカー連盟からの排除を警告します。新リーグは一時的に統一を図るものの、その後も混乱は続きました。1960年には対外試合が再開されますが、依然として体制の混乱が続く中、コロンビアは1962年のワールドカップに初出場を果たしました。

失われた機会

1974年、コロンビアは1986年のワールドカップ開催地に選ばれますが、経済的な問題や治安の悪化により、結局はメキシコに開催権が譲渡されることになります。1980年代には、カルロス・バルデラマの登場がコロンビアサッカーの復活をもたらしました。彼は1987年コッパ・アメリカで3位に導いたほか、1990年ワールドカップでも一定の成績を残しました。

エスコバルの悲劇

1994年ワールドカップでは、コロンビアがダークホースとみなされながらも不運な結果に終わります。アンドレス・エスコバルのオウンゴールが決定的な敗因となり、帰国後に彼は悲劇に見舞われました。この事件は「エスコバルの悲劇」として広く知られることとなり、コロンビア国内のサッカー環境を再考させる契機となりました。

復活の兆し

その後、2001年にはコパ・アメリカで初優勝を遂げ、2000年代の後半にはファルカオやハメス・ロドリゲスといった新たな才能が台頭し、再び世界の舞台で競争力を持つチームへと成長します。2014年のブラジル大会では、準々決勝まで進出し、ハメスが得点王に輝くなど特筆される結果を残しました。しかし、2018年の大会では厳しい戦いを強いられ、初戦で日本に敗北。PK戦でイングランドに敗れたことも悔やまれます。

今後の展望

2022年の南米予選では、6位に終わり、次回ワールドカップへの出場が叶わなかったコロンビアですが、サッカーは依然として国民の支持を受けて成長を続けています。過去の栄光や悲劇を胸に、新たな未来を切り開くために力を尽くしていくでしょう。

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