サバイバルキッズ

『サバイバルキッズ』は、コナミ（現コナミデジタルエンタテインメント）が手掛けるサバイバルシミュレーションゲームのシリーズです。最初の作品は1999年 6月17日にゲームボーイ用ソフトとして発売されました。このシリーズの基本的なテーマは、突如として無人島に漂着した主人公が、そこで出会った仲間たちと共に力を合わせ、過酷な自然環境の中で生き延びながら島からの脱出を目指すというものです。プレイヤーは、島で見つけられる様々な素材を活用して道具を作り、食料を調達しながら日々の生活を維持していくことになります。コナミでは、このジャンルを公式に「サバイバルシミュレーション」と称しています。

2008年の『サバイバルキッズWii』を最後に長らく新作の発表はありませんでしたが、2025年4月にはNintendo Switch 2向けに完全新作が発売されることが発表され、シリーズの再始動に多くの注目が集まっています。

シリーズ作品

ゲームボーイ時代から始まり、ニンテンドーDS、Wiiとプラットフォームを移しながら展開してきました。主なシリーズ作品は以下の通りです。

サバイバルキッズ孤島の冒険者（1999年 6月17日、ゲームボーイ）
サバイバルキッズ2 脱出!!双子島!（2000年7月19日、ゲームボーイ）
サバイバルキッズ -LOST in BLUE-（2005年8月25日、ニンテンドーDS）
サバイバルキッズ -LOST in BLUE 2-（2007年3月15日、ニンテンドーDS）
サバイバルキッズ小さな島の大きな秘密!?（2007年12月20日、ニンテンドーDS）
サバイバルキッズWii（2008年8月7日、Wii）
サバイバルキッズ（2025年6月5日発売予定、Nintendo Switch 2）

また、かつては携帯ゲーム版として『LOST in BLUE Mobile』などがコナミネットDXで配信されていましたが、現在はサービス終了によりプレイできません。

ゲームシステムの特徴

シリーズを通して、無人島での「サバイバル」と「脱出」という核は変わりませんが、プラットフォームの進化と共にシステムも洗練されていきました。

サバイバルの基礎

キャラクターにはHP（体力）、水分、満腹度、スタミナといったステータスがあり、これらを良好に保つことが生存の鍵となります。行動によって減少するこれらのステータスは、睡眠や飲食によって回復させます。水分や満腹度がゼロになると体力に影響が出ることもあります。毒や渇き、睡魔、腹痛など、様々な状態異常も発生し、サバイバルをより厳しくします。天候も重要な要素で、雨の日は行動が制限されたり、台風の日は外出が不可能になったりするなど、自然の脅威がリアルに描かれます。

食料の調達と料理

食料は無人島で生き抜くために不可欠です。島にはキノコや果物、ヤシの実、ジャガイモ、ニンジンなどの植物が自生しており、これらを採取して食べることができます。また、ウサギやイノシシ、鳥、魚、貝、カニといった動物や魚介類を狩猟・採集することでも食料を得られます。肉や魚介類は生では食べられず、火を通して調理する必要があります。

『-LOST in BLUE-』以降は料理システムが大きく発展しました。様々な食材を組み合わせ、焼く、煮る、蒸す、炒める、揚げるなどの調理法を用いることで、料理のバリエーションが増え、回復量も高まります。岩塩やコショウ、木のミツといったスパイスも料理に欠かせない要素となりました。食材には鮮度があり、時間が経つと腐ってしまうため、適切な管理が求められます。

アイテムとクラフト

島に落ちている木の枝、石、ツタなどを組み合わせることで、サバイバルに必要な道具を作り出せます。火を起こすための道具、魚を釣る釣竿、動物を狩る弓矢や銛など、様々なアイテムをクラフト（初期2作では「合成」と呼ばれました）できます。『-LOST in BLUE-』以降の作品では、これらの道具に耐久度が設定され、使い続けると壊れてしまうため、定期的に素材を集めて作り直す必要が出てきました。特定の素材を用いることで耐久度の高い道具を作ることも可能です。

パートナーと人間関係

多くの作品では、主人公以外にも同じく島に漂着した仲間が登場します。特に『-LOST in BLUE-』以降では、主人公のパートナーとして共に生活するシステムが導入されました。パートナーは拠点での家事や道具作成、食料調達などを手伝ってくれるほか、冒険に同行することも可能です。パートナーへのアイテムプレゼントなどで好感度を高めることができ、この好感度が物語の展開やエンディングに影響を与える重要な要素となります。

拠点づくりと家具

『-LOST in BLUE-』以降の作品では、生活の拠点となる洞窟や小屋を充実させる要素が加わりました。丸太やロープといった素材を集めて、棚やベッド、テーブルセット、燻製器といった家具を作成できます。家具を作ることでアイテム所持数が増えたり、寝た時の回復量が増えたり、パートナーの作業効率が向上したりと、サバイバル生活をより快適に進められるようになります。シリーズによっては、大木の上に家を建て、新たな拠点とするシステムも登場しました。

動物たち

島に生息する動物は、プレイヤーにとって食料となる獲物であると同時に、一部はサバイバル生活を助けてくれる存在でもあります。ウサギやイノシシといった陸上動物、鳥、魚などが登場し、これらを狩ったり釣ったりして肉や魚を得ます。『-LOST in BLUE-』以降は、特定の動物を罠で捕獲し、家畜として飼育することも可能になりました。家畜となったニワトリからは卵が、ヤギからはミルクが得られます。また、シリーズによってはストーリー上、ゴリラやチンパンジー、イルカといった動物とのコミュニケーションが重要になる場面も存在します。

各作品の特色

孤島の冒険者: シリーズ第1作。シンプルながらもサバイバル生活の基礎が確立されています。主人公はコウかナミのどちらかを選べ、選ばなかった方が後にパートナーとして登場します。野生の猿「ラッキー」が仲間になります。
脱出!!双子島!: 第2作。機能が向上し、宝探しの要素が追加されました。オウムの「パロ」が仲間になり、通信機能によるアイテム交換も可能でした。
-LOST in BLUE-: ニンテンドーDS初の作品で、システムやグラフィックが大幅に進化しました。リアリティが追求され、パートナー（あおい）のパラメーター管理も必要になりました。
-LOST in BLUE 2-: タッチペン操作に対応し、地震や台風などの自然現象が追加され、サバイバル要素がさらにリアルに。主人公はゆうきとあいのどちらかを選べ、それぞれの視点で物語が進みます。
小さな島の大きな秘密!?: 4人の主人公（ショウ、エリー、ダイキ、ミサキ）が登場。記憶喪失の少年、アイドル、熱血漢、天才少女と、それぞれ異なる特技や視点から謎めいた無人島を探索します。
* LOST in BLUE Mobile / まりな＆りく編: 携帯ゲーム版で、DS版をベースにアレンジされたものや、完全新規のストーリーとキャラクターが登場する作品がありました。

その他

2024年11月には、ゲームバラエティ番組「ゲームセンターCX」にて、第1作『孤島の冒険者』が挑戦タイトルとして取り上げられ、話題となりました。

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