サムライスピリッツ零

サムライスピリッツ零

『サムライスピリッツ零』（サムライスピリッツゼロ）は、SNKプレイモアが2003年にアーケード向けに発売した対戦型格闘ゲームです。サムライスピリッツシリーズの第7作目にあたり、2D作品としては第5作目となります。

概要

旧SNKからSNKプレイモアへと開発・発売元が引き継がれてから初のアーケード作品であり、アーケード向けとしては『サムライスピリッツ2 〜アスラ斬魔伝〜』以来5年ぶりの新作、2D作品としては『天草降臨』以来7年ぶりの作品です。

時系列はシリーズ第1作『SAMURAI SPIRITS』以前の物語であり、覇王丸が橘右京らと出会う以前の物語が描かれています。物語はシリーズの中でも特に暗く、シリアスな内容が特徴です。主人公は覇王丸から徳川慶寅に交代し、劉雲飛が準主人公格、真鏡名ミナがメインヒロインとして登場します。最終ボスは兇國日輪守我旺であり、新キャラクターのうち慶寅、我旺、劉雲飛は漫画家の和月伸宏、妖怪腐れ外道は内藤泰弘によってデザインされました。

システム

『天草降臨』から導入されていた連斬システムを廃止し、新たに「剣気」ゲージを搭載しました。このゲージは攻撃をすると減少し、攻撃をしないと回復するため、初代のような一撃の重みを重視したゲーム性となっています。また、強斬りは初代や『真』と同様の同時押し入力に戻りました。

『斬紅郎無双剣』から導入されていた「修羅・羅刹」システムも廃止され、キャラクターの技構成が統合されました。ただし、覇王丸やナコルルのように、羅刹に相当する性能のキャラクターが追加されています（羅刹丸、レラなど）。

移植

家庭用ネオジオ版 (2003年)
アーケード版の完全移植。
PlayStation 2版 (2004年)
中ボスの萬三九六と黒河内夢路が使用可能。
PS2・Wii『サムライスピリッツ 六番勝負』 (2008年)
ネオジオ版準拠の本作を収録。
PlayStation 4|PlayStation_4・Xbox One・Nintendo Switch・Windows 10・iOS・Android版 (2018年-2022年)
アケアカNEOGEOの1作品として配信。

サムライスピリッツ零SPECIAL

『サムライスピリッツ零』のバージョンアップ版として2004年に稼働しました。バランス調整やキャラクター追加が行われています。海外向けの英語版データも収録されていますが、実際には海外では発売されませんでした。

本作はネオジオ/MVSプラットフォームで製作された最後の作品となりました。

変更点

『零』の最終ボスである兇國日輪守我旺に加え、過去シリーズのボスキャラクターである天草四郎時貞、羅将神ミヅキ、壬無月斬紅郎がプレイヤーキャラクターとして追加されました。時代の異なるボスキャラクターが共演するため、公式なストーリーは存在しません。

残虐表現が復活し、「絶命奥義」をはじめとする殺害パターンが多数追加されました。アーケード版には残虐レベルが3段階あり、レベルに応じて流血の色や切断表現の有無が変化します。

移植

残虐表現をめぐる騒動のため、長らく家庭用ゲーム機への移植が行われていませんでしたが、近年になりPlayStation 4|PlayStation_4やSteamなどで配信されるようになりました。

家庭用ネオジオ版 (2004年)
残虐表現が一部規制された状態で発売され、物議を醸しました。
PC・Humble Bundle版 (2015年)
英語版『Samurai Shodown V Special』として配信。
PC・GOG版(2017年)
PlayStation 4|PlayStation_4・PlayStation Vita版 (2017年)
表現規制なしでアーケード版を完全移植。
PlayStation 4|PlayStation_4・Xbox One・Nintendo Switch・PC（Windows 10）・iOS・Android版 (2019年-2022年)
アケアカNEOGEOの1作品として配信。
PC・Steam版 (2019年)

サムライスピリッツ零SPECIAL完全版

『サムライスピリッツ零SPECIAL』をベースに、ビジュアル的な演出を追加した増補版です。当初はロケテストのみで未発売でしたが、後に『サムライスピリッツ ネオジオコレクション』に収録される形で正式にリリースされました。

変更点

タイトルロゴの色が変更。
オープニングデモの背景変更。
黒子の登場や、各キャラクターのエンディングに『天下一剣客伝』へと繋がるストーリーが追加。
天草戦前のデモに説明が追加。
キャラクターカラーの一部変更。
CPU戦の難易度低下。
絶命奥義や残虐表現は家庭用ROM仕様に。

exA-Arcadia版では、絶命奥義や残虐表現が復活しています。

登場キャラクター

本作には、徳川慶寅、劉雲飛、真鏡名ミナなどの新キャラクターに加え、シリーズの人気キャラクターが多数登場します。

徳川慶寅
劉雲飛
真鏡名ミナ
妖怪腐れ外道
覇王丸
橘右京
ナコルル
リムルル
ガルフォード
シャルロット
服部半蔵
柳生十兵衛
タムタム
牙神幻十郎
千両狂死郎
緋雨閑丸
首斬り破沙羅
花諷院骸羅
風間火月
風間蒼月
羅刹丸
レラ
炎邪
水邪
兇國日輪守我旺
パピー(無印のみ)
萬三九六(無印のみ)
黒河内夢路(無印のみ)
天草四郎時貞(SPECIALのみ)
壬無月斬紅郎(SPECIALのみ)
[羅将神ミヅキ]

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