サム・ナロン (捕手)

サム・ナロン：選手、コーチとしてチームを支えた名脇役

サム・ナロン（Samuel Woody Narron, 1913年8月25日 - 1996年12月31日）は、アメリカ合衆国出身のプロ野球選手、コーチとして、1930年代から1960年代にかけて活躍しました。メジャーリーグでの出場は限られていましたが、マイナーリーグでの豊富な経験と、コーチとしての手腕で、チームを支え続けました。

選手としてのキャリア

1934年にバイ＝ステート・リーグのマーティンズビル・マニュファクチャーズでキャリアをスタートさせたナロンは、1935年にセントルイス・カージナルス傘下のオールバニ・トラベラーズに入団し、外野手としてプレーしました。同年、セントルイス・カージナルスでメジャーデビューを果たし、7試合に出場。捕手として先発出場も経験しました。1936年以降は捕手としてマイナーリーグで出場を重ね、1942年にメジャーへ再昇格。1943年にはメジャーに在籍し続け、ワールドシリーズにも出場を果たしました。しかし、これが最後のメジャー出場となりました。

1944年に一度引退したものの、1948年までマイナーでプレーを続け、最終年の1948年には監督兼任も経験しています。

コーチとしてのキャリア

引退後、ナロンはコーチとして野球界に貢献しました。ブランチ・リッキーに重用され、1949年にはブルックリン・ドジャースでブルペンキャッチャーとしてワールドシリーズに進出。1951年にピッツバーグ・パイレーツへ移籍し、1964年までブルペンコーチとしてチームを支え、1960年にはワールドシリーズでチームが勝利を飾りました。

成績と人物像

メジャーリーグでの出場は、3年間で24試合、通算打率.286、28打数8安打1打点1四球という記録が残っています。捕手としては通算6試合（先発2試合）に出場しました。

ナロンは、選手としては目立った成績を残したわけではありませんが、その野球に対する真摯な姿勢と、コーチとしての才能で、多くの選手から信頼を集めました。また、甥のジェリー・ナロン（捕手、コーチ、監督）とジョニー・ナロン（コーチ）、孫のサム・ナロン（投手）もプロ野球選手として活躍しており、野球一家としても知られています。

1996年12月31日、ノースカロライナ州ローリーで、その生涯を閉じました。

まとめ

サム・ナロンは、メジャーリーグでの出場こそ限られていましたが、マイナーリーグでの豊富な経験と、コーチとしての卓越した能力で、チームを支え続けた名脇役でした。彼の野球に対する情熱と貢献は、多くの人々に記憶されています。

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