サヨナラ、えなりくん

サヨナラ、えなりくん

『サヨナラ、えなりくん』は、2017年5月1日から7月3日まで放送されたテレビドラマで、秋元康が企画・原作を担当し、AKB48のメンバーである渡辺麻友が主演を務めました。放送は毎週月曜の深夜に行われ、その際の主題歌も渡辺による「守ってあげたくなる」が使用されました。

当初、このドラマは『サヨナラ、きりたんぽ』というタイトルで放送される予定でしたが、秋田県内のきりたんぽ関連組織からの抗議を受け、タイトルが変更されることとなりました。このタイトルは、主人公が婚活を通じて様々な男性と関わり、その男性たちの本性が徐々に明らかになり、最終的には過激な展開を迎えるという内容が含まれていました。しかし、秋田の郷土料理であるきりたんぽと性器の関連付けに対し、地域から反発があったためです。

制作の背景

このドラマの制作のきっかけは、『AKBラブナイト 恋工場』というオーディション番組で渡辺麻友が1位を獲得したことです。2017年の3月には、ドラマの基本的なあらすじやキャスト、さらにタイトルが発表され、脚本家には映画『桐島、部活やめるってよ』を手がけた喜安浩平が起用されました。

元々、作品内容はコメディとしての性格を持ち、クライマックスでは主人公が男性器を切断するという衝撃的な展開が盛り込まれていました。この展開は、1936年に実際に起きた阿部定事件からインスパイアを受けたもので、主人公は「平成の阿部定」として描かれていました。

しかし、地元の声を無視する形での展開は、秋田県内からの反発を招くこととなりました。秋田県庁や発祥地の鹿角市、大館市、北秋田市からは連名でテレビ朝日に抗議が行われ、結果的にタイトルが変更される運びとなりました。

タイトル変更とその後

4月20日、タイトルは『サヨナラ、えなりくん』に改められ、主演もえなりかずきの演じる悪役との恋愛劇へとシフトしました。これにより、元々予定されていた過激な内容やきりたんぽ自体は作品から排除されることになりました。

この変更に関する反応は様々で、秋田経済新聞が行ったアンケートでは、多くの県民が元のタイトルに問題があると感じていたことがわかりました。一方で、きりたんぽの知名度向上を期待する意見もあり、タイトル変更が逆にドラマの宣伝となる側面も指摘されています。

キャスト

ドラマには、メインのキャストである渡辺麻友の他にも、えなりかずきをはじめとする個性的な役者が登場します。渡辺は婚活を通じて恋愛を探し、さまざまな男性との交流を描いています。彼女の周囲には、片栗利江（上地春奈）や村木沢茂（池田成志）が絡み合うことで、物語をより深く展開させています。

放送・配信

この番組は通常の放送の他、インターネット配信も行われており、視聴者はいつでもドラマを楽しむことができました。また、放送終了後にはスピンオフドラマも配信され、視聴者の関心を引き続けました。

以上のように、『サヨナラ、えなりくん』は、タイトル変更やキャストの魅力、さらには地域からの反響まで、さまざまな要因によって話題となった作品です。

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