サラキア (競走馬)

サラキア（Salacia）

サラキアは、2015年2月5日に北海道安平町のノーザンファームで誕生した日本の競走馬であり、繁殖牝馬です。彼女は競走生活で数々の名勝負を繰り広げ、特に2020年の府中牝馬ステークスでの勝利が印象深いものとなっています。サラキアは、レースの翌週に行われたエリザベス女王杯でも2着に入り、締めくくりの有馬記念でも再び2着という素晴らしい成績を収めました。

デビューまでの軌跡

サラキアは、一口馬主法人「シルクホースクラブ」から6000万円で募集されたことから、期待の大きな存在として育てられました。育成を担当した岡真治厩舎長は、彼女を同時期に育成したアーモンドアイと比較し、サラキアの方が高い評価を受けていたと述べています。馬名は、ローマ神話の海水の女神から名付けられました。

3歳のシーズン（2018年）

サラキアは、ゲート試験の遅れや出走抽選の影響でデビューが遅れましたが、2018年1月21日の中京の新馬戦で初出走を果たします。このレースでは1番人気に応え、見事に優勝。桜花賞を目指しましたが、前哨戦のチューリップ賞で出遅れ、権利を逃しました。その後もフローラステークスで4着となったものの、オークスへの出走権を得ることができませんでした。

秋には秋華賞を目指しましたが、アーモンドアイが注目を浴びる中、4番人気で出走。結果は4着でしたが、彼女の実力を証明したシーズンでした。

4歳のシーズン（2019年）

2019年は京都金杯や阪神牝馬ステークスで満足のいく結果が得られず、特にエリザベス女王杯では6着という結果に終わります。しかしその後、2020年に向けた準備に入ります。

5歳のシーズン（2020年）

2020年のサラキアは、愛知杯から始動しますが、成績は振るわず、エプソムカップでも13着と苦戦。6歳の誕生日が近づく中、彼女は小倉日経オープンで久しぶりの勝利を収め、続く府中牝馬ステークスではついに重賞制覇を果たします。この勝利は彼女の競走生活のハイライトとなり、次のエリザベス女王杯でも好走を見せ、2着に入る結果を残しました。

最終レースとなった有馬記念では、多くの名馬との対戦にもかかわらず、最後はクロノジェネシスにわずかに及ばず2着。ドキドキの展開の中、その走りは多くのファンを魅了しました。この年の彼女の活躍で、JPNサラブレッドランキングでは7位タイに評価されるなど、サラキアの名前は広く知られました。

引退後の進路

2021年には競走馬登録を抹消し、繁殖牝馬として新たな人生をスタートさせました。サラキアは通算成績20戦4勝、獲得賞金は3億5068万7000円となり、特にラストシーズンの成績は彼女の輝かしい競走生活を象徴するものでした。

また、母サロミナの血統や兄弟馬であるサリオスも含め、血筋の確かさが彼女の価値を一層高めています。今後の繁殖活動にも期待が寄せられています。

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