サラマンカホール

サラマンカホールの概要

岐阜県岐阜市にあるサラマンカホールは、岐阜県民ふれあい会館内に位置する、県立のコンサートホールです。この施設は、指定管理者であるふれあいファシリティズによって運営されています。ホール名の由来は、スペインのサラマンカ県にある県都で、歴史を感じられる旧市街地が世界遺産に指定されています。岐阜県とサラマンカ市との交流を反映したネーミングです。

歴史と交流

サラマンカホールの開館当初から、大阪フィルハーモニー交響楽団との関係が深いことが特徴で、開館を祝い行われた初の公演は大フィルにより執り行われました。このホールでは毎年、大フィルの定期演奏会が開かれており、本拠地である大阪や東京を除けば、唯一定期的に行われる演奏会として多くの音楽ファンに親しまれています。さらに、いずみホールやサントリーホールとの姉妹関係も築かれており、ハーモニーホールふくいとは友好ホールの関係にあります。

施設の詳細

岐阜県民ふれあい会館は、第1棟、第2棟、ホール棟から成っており、サラマンカホールはこのホール棟にあたります。ホールの形式は、お馴染みのシューボックス型であり、室容積は10,400立方メートル、満席時の残響時間は約1.8秒です。この音響特性は、音楽演奏において理想的な環境を提供しています。

また、このホールには特製のパイプオルガンが設置されており、これはオルガンビルダーの辻宏によって作られたもので、サラマンカにあるサラマンカ新大聖堂のオルガンを模して造られています。ホールの正面には、サラマンカ大学とサラマンカ新大聖堂をモチーフにした3体の石造レリーフが飾られており、使用された石材は現地から日本に運ばれたビジャマジョール石です。これにより、空間全体に独特の美しさが加わっています。

年間スケジュール

サラマンカホールの歴史は1994年4月の開館に始まります。その後、1995年にはパイプオルガンが完成し、同年に日本モーツァルト音楽コンクールが開催されました。さらに、1998年には石造レリーフが完成し、様々なイベントや演奏会が行われる中で、ホールは地域の音楽文化の中心として機能してきました。また、2013年にはサラマンカ少年少女合唱団、2015年にはレジデント・カルテットが結成され、音楽教育活動も行っています。2020年には「STROAN」プロジェクトが開始され、さらに2024年には愛知県立芸術大学との包括的な連携協定が締結されました。

アクセス情報

サラマンカホールへのアクセスは便利で、公共交通機関を利用する場合、JR東海道本線または高山本線の岐阜駅から「岐阜バス」を利用することで約25分で到着します。自動車の場合は、名神高速道路の岐阜羽島ICまたは東海北陸自動車道の岐阜各務原ICからそれぞれ約20分の距離にあります。

サラマンカホールは、岐阜県における音楽文化の発信地として機能しており、国内外の様々な音楽イベントが開催されています。市民や観光客が音楽を通じて交流し、心豊かに過ごす場として、多くの人々に愛されています。

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