サンソー

サンソー (Cinsault/Cinsaut)

サンソーは、フランスのラングドック・ルシヨン地方を原産とする、歴史ある赤ワイン用ブドウ品種です。フランス国内では栽培面積で4番目に多く、特に南フランス地方において重要な役割を果たしています。

特徴

サンソーは、その生命力の強さが特徴です。乾燥した暑い気候に強く、やせた土地でも良く育つため、南フランスのような地域に適しています。一方で、湿度の高い環境には弱く、病害に罹りやすいという側面も持ち合わせています。

ブドウの房は濃い藍色で、円筒形をしています。果皮が厚く、スパイシーな香りが特徴的です。味わいとしては、渋みと酸味が比較的強く感じられます。この特徴から、サンソーはブレンド用ブドウとして重宝されることが多く、他の品種と組み合わせることで、ワインに複雑味と奥行きを与える役割を果たします。

単独でワインとして醸造されることは比較的少なく、南アフリカなどで僅かに見られる程度です。しかし、そのブレンド相手としてのポテンシャルは高く評価されており、グルナッシュやカリニャンといった南フランスを代表する品種との相性は抜群です。

栽培地域

サンソーは、フランスを中心に、地中海沿岸地域や新世界など、様々な地域で栽培されています。

フランス: ラングドック・ルシヨン地方をはじめとする南フランスが主要な栽培地域です。ここでは、グルナッシュやカリニャンなどとブレンドされ、多様なスタイルのワインが生み出されています。
イタリア: プーリア州など、南イタリアの一部地域で栽培されています。
その他地中海沿岸地域: モロッコ、アルジェリア、チュニジア、レバノンなど、地中海沿岸の国々でも栽培されています。
新世界: 南アフリカ、オーストラリア、アメリカ合衆国（カリフォルニア）などでも栽培されており、それぞれの土地の気候や土壌に適応したサンソーが育っています。

サンソーは、その適応能力の高さから、今後も様々な地域で栽培が広がる可能性を秘めたブドウ品種と言えるでしょう。

関連項目

ブドウ品種の一覧
ブドウ
* ワイン用ブドウ品種の一覧

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