サンドラ・メイソン

デイム・サンドラ・プルネラ・メイソン：バルバドス初の女性大統領

デイム・サンドラ・プルネラ・メイソン（Dame Sandra Prunella Mason）は、1949年1月17日生まれのバルバドスの弁護士、外交官、政治家です。彼女は、バルバドスが共和制に移行した2021年11月30日に、同国初の女性大統領に就任しました。

生い立ちとキャリア

メイソンは、イギリス領バルバドスのセント・フィリップ教区で生まれ育ちました。幼い頃から学業優秀で、セント・キャサリン小学校、クイーンズ・カレッジを経て、西インド諸島大学ケイブヒル・キャンパスで法学を学びました。1973年に法学の学士号を取得後、1975年にはヒューウッディング・ロースクールで法学の証明書を取得し、バルバドス初の女性弁護士として法曹界入りを果たしました。

弁護士として活躍する傍ら、カリブ共同体委員会の議長（1991年 - 1992年）、駐ベネズエラ大使（1992年 - 1994年）など、国際的な舞台でも活躍しました。2014年には、バルバドス人として初めてイギリス連邦事務局仲裁廷の仲裁人に選出されるなど、その能力は国際的にも高く評価されています。

総督としての役割

2018年1月8日、メイソンは第8代バルバドス総督に就任しました。総督として、彼女はバルバドスの国家元首であるイギリス国王の代理を務めました。しかし、彼女の総督としての最大の功績は、バルバドスの共和制移行を主導したことです。

2020年9月16日、メイソンは国王演説の中で、バルバドスの共和制移行を宣言しました。この演説は、ミア・モトリー首相が原稿を作成しましたが、メイソンの決意が強く反映されたものでした。共和制移行により、バルバドスの元首は国王から大統領に代わることになりました。

大統領への選出

2021年8月21日、モトリー首相は、初代大統領にメイソンを指名することを公表しました。大統領は、バルバドス議会の間接選挙によって選出されることが憲法で定められており、10月20日に両院で大統領選挙が実施されました。結果は、元老院（上院）が賛成18、無効1、棄権2、代議員（下院）が賛成27、棄権3で、メイソンが圧倒的な支持を得て当選しました。他に候補者がいなかったため、事実上の信任投票となりました。

初代大統領として

2021年11月29日、独立55周年を祝う式典で、メイソンは大統領に宣誓就任しました。翌11月30日、バルバドスは共和制に移行し、メイソンは初代大統領として新たなスタートを切りました。

外交と日本との関係

2019年10月には訪日し、10月22日の即位礼正殿の儀に参列しています。これにより、日本とバルバドスの友好関係がより一層深まりました。

デイム・サンドラ・メイソンは、バルバドスの歴史における重要な転換期を主導し、同国の未来を切り開くリーダーとして、その名を刻むことでしょう。

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