サンピエール・ミクロンの旗

サンピエール・ミクロンは、フランスの海外領土であり、公式にはフランスの国旗であるトリコロール（三色旗）が用いられています。しかし、地域社会では、トリコロールとは別に独自の非公式な旗が使用されています。

非公式な旗のデザイン

この非公式な旗は、1982年に地元の実業家であるアンドレ・パチュレルによってデザインされました。旗のデザインは、青地を背景に、黄色い船が描かれているのが特徴です。青い背景は大西洋を表しています。

船は、1536年6月15日に探検家のジャック・カルティエがサンピエール島を発見した際に乗船していたグランド・エルミーヌ号であるとされています。この船は、サンピエール・ミクロンの歴史における重要な出来事を象徴しています。

旗竿側（ホイスト）には、3つの長方形の領域があり、それぞれ異なる旗のデザインが組み込まれています。これらのデザインは、サンピエール・ミクロンへ移住した主要な3つの民族グループのルーツを示しています。

一番上は、バスク人を表すバスクの旗「イクリニャ」です。バスク人は、サンピエール・ミクロンの初期の入植者として重要な役割を果たしました。
真ん中は、ブルトン人を表すブルターニュの旗です。ブルターニュからの移民も、この地域の文化に大きな影響を与えました。
* 一番下は、ノルマン人を表すノルマンディーの旗です。ノルマンディー地方からの入植者も、サンピエール・ミクロンの歴史において重要な存在です。

これらの旗を組み合わせることで、サンピエール・ミクロンの多様な文化と歴史的背景を表現しています。

紋章との関連性

この非公式な旗のデザインは、レオン・ジョネによってデザインされたサンピエール・ミクロンの紋章と共通の要素を持っています。紋章にも、グランド・エルミーヌ号や、バスク、ブルターニュ、ノルマンディーの象徴が描かれており、旗と同様に、この地域の歴史と文化を反映しています。

非公式な旗は、サンピエール・ミクロンの人々のアイデンティティと誇りを象徴するものとして、地域社会で広く受け入れられています。公式な旗であるトリコロールとともに、サンピエール・ミクロンの多様な文化と歴史を表現する重要なシンボルとなっています。

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