サンライズペガサス

サンライズペガサス：挫折と栄光を刻んだ競走馬の生涯

1998年4月15日生まれのサンライズペガサスは、生後間もなく母親を失うという困難なスタートを切った。しかし、乳母の手厚い世話を受け、たくましく成長していく。競走馬としてのキャリアは、若き日の格上挑戦から幕を開ける。

3歳時には神戸新聞杯で2着という好成績を収め、オープン入りを果たしたものの、菊花賞では12着と結果を残せなかった。その後、休養を経て迎えた4歳時、安藤勝己騎手を鞍上に迎え、大阪城ステークスと産経大阪杯を連勝。重賞初制覇という栄光を掴んだ。続く天皇賞（春）では5着と健闘するも、宝塚記念は回避。秋のシーズンは柴田善臣騎手とコンビを組み、毎日王冠では4着、天皇賞（秋）では3着と好走を見せるも、このレース後、右前浅屈腱炎を発症し、戦列を離れることになった。

1年間の休養を経て復帰したものの、再び屈腱炎を発症し、長期の休養を余儀なくされた。しかし、サンライズペガサスは諦めなかった。2005年中京記念で2着に入線し、復調をアピール。続く産経大阪杯では、ハーツクライやアドマイヤグルーヴといった強豪を破り、見事優勝。3年ぶりの勝利は、関係者の感動を呼び起こした。その後も天皇賞（春）、宝塚記念などに出走するも、思うような結果を残すことは出来なかった。

秋のシーズンは後藤浩輝騎手を鞍上に迎え、毎日王冠で勝利。天皇賞（秋）では12着、ジャパンカップでは6着と善戦した。そして、有馬記念ではアクシデントに見舞われながらも7着でレースを終え、競走馬としてのキャリアに幕を閉じた。サンライズペガサスは中距離を得意とし、特に阪神競馬場での成績は安定していた。また、当初は折り合いとゲートでの課題を抱えていたが、経験を重ねるごとに克服していった。

2006年初頭には競走馬登録を抹消され、アロースタッドで種牡馬としてのキャリアをスタートさせた。2007年度の種付け料は受胎確認後100万円と設定された。しかし、2014年に供用停止となり、2017年にヤナガワ牧場で種牡馬として再び供用されることになった。2019年には引退名馬繋養展示事業の助成対象馬となり、種牡馬を引退。そして同年8月22日、その生涯を閉じた。

サンライズペガサスの代表産駒には、コロニアルペガサスなどがいる。母系には6勝を挙げたウェディングケーキや、種牡馬として活躍したWar Relicといった名馬の血を引く名門の血統を持つ。サンライズペガサスは、決して順風満帆な競走生活を送ったわけではない。しかし、幾度もの故障や困難を乗り越えて、その強い精神力と持ち前の能力で、多くのファンを魅了した名馬として、競馬史にその名を刻んだ。その生涯は、競走馬としての成功だけでなく、困難に立ち向かう不屈の精神の象徴として、後世に語り継がれるだろう。

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