サンリブ・マルショクグループ

サンリブ・マルショクグループの解説

サンリブ・マルショクグループは、株式会社サンリブを中核とする、九州地方を基盤とする企業グループです。総合スーパーマーケットチェーンとして、地域に根ざした店舗運営を行っています。

創業の歴史

このグループの起源は、1940年代後半に、山口県下関市の商店主たちが共同で事業を始めたことに遡ります。当初は、漬物店を営んでいた6人の創業者たちが、個々の零細店舗では大手に対抗できないと考え、共同事業体を設立しました。

創業者の理念

創業者の一人である菊池有氏が協同経営を提唱し、兄貴分の三村政一氏に呼びかけました。最年長の菊池済冶氏をリーダーに、3名を中心とした経営共同体が発足しました。この共同体は、弱者連合の理論に基づき、零細店が協力して大手に対抗することを目的としていました。菊池済冶氏は、下関市の「三浦漬物店」で修行を積んだ後、1947年に大分県別府市で別府漬物佃煮有限会社（後の別府丸食）を設立しており、その経験が創業に大きく貢献しました。

創業年に関する説

創業年については、1947年の大分県での個人会社設立と、1949年の山口県での共同会社設立の二つの説があります。しかし、菊池一族が個人会社を設立した1947年を創業とする説が有力で、「創業60周年」の記念イベントも大分県で開催されました。

共同経営と地域密着

合議制による「合意形成」と社員協働による「総員経営」を基本方針とし、地域ごとに法人を設立することで、面的に店舗展開をしていきました。社員の出資による持株制度を導入し、店舗も社員が所有することで、多店舗化を推進しました。各地域に「丸食」という名前の地域法人が多数設立され、各社の代表者を数年ごとに交代する方式を採用していました。

地域会社方式の目的

地域会社方式を採用した理由は、各地域で利益を上げることを目指し、社員一人一人が株主であることから、経営者意識を持って事業に取り組むことを目的としていました。現場への権限委譲を徹底し、地域の実情に合わせた店舗運営を行うことで、顧客の支持を得てきました。また、流通センターを設けず、店舗第一主義を貫いてきました。その一方で、POSシステムやEOSシステムを導入するなど、最新技術にも積極的に取り組んでいました。

大規模再編

しかし、各社の経営状態に格差が生じたため、1997年から大規模な再編が行われ、株式会社サンリブと株式会社マルショクの2社に集約されました。その後、経営方式はトップダウンへと移行し、商品部を設立して本部一括仕入れ方式を導入するなど、経営形態が大きく変化しました。

現在の経営方針

現在も顧客第一主義を掲げ、現場主義や社員共同経営を重視する一方で、創業時の「共同経営事業方式」を現代にどう適用していくかが課題となっています。地域密着型店舗の現代版を模索しつつ、合議制による合意形成を徹底することで、着実に成果を上げています。グループ本部は株式会社サンリブ本社に置かれていますが、トップダウンではなく現場への権限委譲を重視する姿勢は維持されています。

沿革

1947年11月25日：菊池済冶氏が、大分県別府市に別府漬物佃煮有限会社（後の別府丸食）を設立。
1949年4月1日：創業者六人が共同事業として山口県下関市に関門食品株式会社を設立。
1950年：別府および下関市で、食料品店をスタートさせ、スーパーマーケットの前身として拡張。
1951年：株式会社下関丸食を設立。
1952年：下関市1号店として幸町店をオープン。
1954年：別府市1号店として行合店をオープン。
1989年 - 1998年：運営会社の再編を実施し、株式会社サンリブと株式会社マルショクの2社に経営統合。
2005年11月1日：佐賀県に初進出。1号店として、サンリブ鳥栖をオープン。
2008年4月17日：鹿児島県に初進出。1号店として、マルショク大口店をオープン（後に閉店）。
2016年：平成28年熊本地震により、熊本県内の店舗が大きな被害を受ける。
2017年：被災した店舗を再建、または名称変更して再オープンし、全店舗が通常営業に戻る。

グループ企業

株式会社サンリブ（本社：福岡県北九州市）：福岡県・佐賀県・熊本県・山口県・広島県を管轄。
関門食品株式会社
株式会社カーニバル

かつての提携先企業

株式会社ベスト電器：かつてサンリブがフランチャイズに加盟し家電売場を運営していたが、現在は提携を解消。

グループが運営する店舗

サンリブ（GMS）：食品、日用雑貨、家電、衣料などを扱う大規模店舗。
マルショク（SM）：食品、衣料品、日用雑貨などを扱う中規模店舗。
エル（EDLP）：ローコストオペレーション型のディスカウントストア。
サンク（SM）：生鮮食品と日用雑貨を扱う小型店舗。
まるしょく屋：創業当時をイメージした小型店舗。
サンリブシティ（SC）：食品、日用雑貨、専門店、フィットネスクラブなどを併設する大型複合施設。
情報ステーション FROM：車と旅行に関するサービスを提供する店舗。

過去に存在した店舗

福岡県、大分県、熊本県、宮崎県、鹿児島県、山口県、広島県に存在した過去の店舗情報について、詳細なリストが提供されています。これらの店舗は、閉店、移転、再編などの理由により現在は存在していません。

テレビCM

サンリブ・マルショクグループは、特徴的なテレビCMで知られています。

CMの特徴

1970年代後半には、藤本房子が歌うテーマソング「ちょっとそこまでお買い物」を使用したアニメCMを制作・放送。
1990年代から2000年代初期には、従来のスーパーマーケットのCMにとらわれない、個性的なCMを制作。
2010年代には、「ちょっとそこまでお買い物」を再び使用し、現代風にアレンジしたアニメCMを放送。
サンリブ地区とマルショク地区でCMの内容が異なる。
Date of Birthの楽曲を多く使用していた時期がある。
商品、安さ、店の存在を前面に出さず、不思議な映像と印象的なコピーを組み合わせたCMが特徴。
「生活は生もの。」や「女の一生。バレンタイン。」など、印象的なCMを多数制作。

プライベートブランド

ユニー、イズミヤ、フジ・リテイリングとの共同プライベートブランド「StyleOne」「PrimeOne」を販売しています。過去には、サンリブ単独で「くらしらく」というプライベートブランドを販売していました。

その他

サンリブ地区とマルショク地区でセール日が異なる。
「くらしらくカード」はサンリブ地区のみ利用可能。
旧寿屋の居抜き店舗が多い。
福島県会津地方のスーパー「リオン・ドール」の旧社名「ライオン堂」のロゴが、サンリブ・マルショクグループのロゴと類似していた。

外部リンク

サンリブ グループ（実際にはURLを記述）

脚注

（脚注が必要な場合はここに記述）

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