サン・カルロス・デ・バリローチェ

サン・カルロス・デ・バリローチェ、通称バリローチェは、アルゼンチンのリオネグロ州に位置し、ナウエル・ウアピ湖のほとりに広がる風光明媚な都市です。その歴史は、18世紀にイエズス会がパタゴニア地方に布教の拠点を築いたことに始まりますが、先住民との紛争により一時衰退しました。20世紀初頭には、スイス、ドイツ、北イタリアからの移民が移住し、街は再建されました。湖と雪を抱くアンデス山脈の壮大な景観、そして住民のルーツが、この地を「南米のスイス」と形容される所以です。

第二次世界大戦前より、多くのドイツ人がバリローチェへ移住しており、大戦後には、元ドイツ国防軍やナチ党の関係者など、戦犯容疑者が亡命または移住してきました。

主要な産業は観光業で、近隣に位置するナウエル・ウアピ国立公園と連携し、年間約80万人の観光客が訪れます。人口約12万人の都市は、観光客で賑わいを見せています。

交通

航空路: サン・カルロス・デ・バリローチェ空港が市街地郊外にあり、ブエノスアイレスとの間に定期便が就航しています。
陸路: ブエノスアイレスなどへの長距離バスが多数運行しているほか、チリのプエルト・モントを結ぶ国際長距離バスも利用できます。また、市内にはロカ将軍鉄道の駅があり、ビエドマとの間を結ぶSEFEPA社（リオネグロ州運営）の旅客列車と観光列車「Tren Patagonico」が運行しています。冬季には積雪による道路の閉鎖が頻発するため、列車はバリローチェへの重要な交通手段として、地域住民や観光客に利用されています。

姉妹都市

アスペン（アメリカ合衆国）
ラ・マサナ教区（アンドラ）
プエルト・バラス（チリ）
サンモリッツ（スイス）
セストリエーレ（イタリア）
オソルノ（チリ）
プエルトモント（チリ）
ブルメナウ（ブラジル）

気候

ケッペンの気候区分では地中海性気候（Csb）に属し、夏季は乾燥して風が強く、冬季は湿潤で冷涼な気候です。

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