サン・ロレンツォ・フオーリ・レ・ムーラ大聖堂

サン・ロレンツォ・フオーリ・レ・ムーラ大聖堂

サン・ロレンツォ・フオーリ・レ・ムーラ大聖堂は、イタリアのローマに位置する重要なカトリック教会であり、ローマの五大バジリカの一つとして知られています。その名称は「城壁外の聖ラウレンティウス大聖堂」を意味し、3世紀に殉教した聖ラウレンティウス（ロレンツォ）を記念して建てられました。

歴史

聖ラウレンティウスは、258年にローマで殉教した7人の殉教者のうちの一人でした。彼は助祭であり、その信仰のために命を落としました。

大聖堂の起源は、コンスタンティヌス帝がラウレンティウスの墓の上に競技場型バシリカを建設したことに遡ります。その後、580年代に教皇ペラギウス2世によって大規模な増築が行われました。13世紀には、教皇ホノリウス3世が古い聖堂の前に新たな聖堂を建設し、聖人の生涯を描いたフレスコ画で飾られました。都市計画の一環として、これら2つの聖堂を統合する工事が行われ、聖堂の地下からは多くの墓が発見されています。

サン・ロレンツォ・フオーリ・レ・ムーラ大聖堂は、1374年から1847年までエルサレム総大司教の名義聖堂でした。1943年には、連合軍の爆撃によって大きな被害を受け、1948年まで修復作業が行われました。この修復作業中に、19世紀に追加された装飾は除去されましたが、ファサードに描かれていたフレスコ画は完全に修復することができませんでした。1847年、教皇ピウス9世によってエルサレムにラテン総主教の拠点が再建されました。

墓所

この大聖堂には、教皇ピウス9世や、EUの父とも呼ばれるイタリア首相アルチーデ・デ・ガスペリなど、歴史的に重要な人物が埋葬されています。

サン・ロレンツォ・フオーリ・レ・ムーラ大聖堂は、その長い歴史と宗教的な重要性から、ローマを訪れる人々にとって必見の場所の一つです。聖ラウレンティウスの遺産を今に伝えるこの大聖堂は、信仰と芸術の融合を象徴する場所として、訪れる人々に深い感銘を与え続けています。

この大聖堂は、ローマの歴史とキリスト教の伝統を深く理解するための鍵となるでしょう。

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