ザ☆ネットスター!

『ザ☆ネットスター！』（通称：ねとすた）は、NHK BS2で2008年4月から2010年2月まで放送された、インターネットカルチャーをテーマにしたバラエティ番組です。

この番組では、インターネット上で注目を集める人々やコンテンツを「ネットスター」と称し、スタジオに並べられた名前入りのカードを引いて紹介するというユニークなスタイルで展開されました。特に、2ちゃんねる、ニコニコ動画、YouTubeといった当時人気のプラットフォームで話題になったものが多く取り上げられ、後期にはTwitterも扱われるようになりました。番組内では、パロディ要素も多く見られ、ネット文化に親しむ視聴者にとって共感と笑いを誘う内容となっていました。

番組は2010年2月6日に終了しましたが、その後、同年3月7日には、当番組と『アニメギガ』、『マンガノゲンバ』を統合した後継番組『MAG・ネットβ』が放送されました。さらに、2010年4月4日からは『MAG・ネット』として3年間レギュラー放送されるなど、番組のコンセプトは引き継がれました。

番組の特徴

• - オープニング: 番組のオープニングでは、出演者をキャラクター化したギャルゲー風のイラストと楽曲が使用されました。初期は闇野ケンジ氏、後期は風上旬氏がイラストを担当しました。
• - ルーレット: カードを選ぶ際には、okama氏がデザインしたキャラクター「セレクたん」がルーレットに登場しました。
• - スタジオセット: スタジオセットは、人気アニメ『涼宮ハルヒの憂鬱』のSOS団部室風にデザインされ、ネット文化への愛着を表現していました。

放送時間

• - パイロット版（2007年11月27日）
• - レギュラー放送：毎月第1金曜 24時 - 24時40分

出演者

• - 司会: 立川談笑、喜屋武ちあき
• - 天の声: 柚木涼香
• - ナレーター: 関智一
• - リポーター: 白石稔（第11回から）

テーマ曲

• - オープニングテーマ:

- 第1期: 『ムゲンノホシゾラ』（作詞・作曲: creazuma、初音ミクを使用）
- 第2期: 『おねがいshining☆star』（作詞・作曲: OSTER project）

• - エンディングテーマ:

- 第1期: 『あなたの歌姫』（作詞・作曲: creazuma）
- 第2期(第11,12回): 『おやすみのうた』（作詞・作曲: OSTER project）
- 第2期(第13回以降): 『夢の続き』（作詞・作曲: 白石稔、編曲: シンP）

これらの楽曲は、iTunes Storeや着うたサイトで配信され、イベントでもCD化されました。

公式サイトの展開

番組公式サイトでは、視聴者からの口コミ募集や番組の名場面、未公開シーンの動画公開など、ネットコンテンツを積極的に活用しました。また、番組制作を担当したNHKエンタープライズによる「ねとすた☆あねっくす」では、出演者の反省会やインタビュー動画の配信、スピンオフ企画などが行われました。

スピンオフ企画

• - ケータイミニノベル ねとすた☆side-B〜すでにそこにある光〜: 携帯公式サイトで配信されたノベルゲーム。
• - 金田朋子の日本語でおk: 金田朋子さんが司会を務めるトーク番組。予測不能な展開が魅力でした。
• - 柚木涼香と東浩紀の、動物化してもいいですか?（はあと）: 柚木涼香さんと東浩紀さんが、番組の裏話や視聴者からの相談に答える番組。
• - ねとすたシリアス: ネットの最先端に関する真剣な議論を配信する討論番組。
• - セレクたんランド: 番組マスコットキャラクター「セレクたん」の情報ページ。

その他

番組公式サイトには、2009年3月下旬から「やる夫」のアスキーアートが掲載され話題になりましたが、著作権表記の問題から削除されました。また、2008年7月23日には、PlayStation Networkの「トロ・ステーション」で番組が紹介されました。

『ザ☆ネットスター！』は、インターネット文化黎明期を捉え、その魅力を広く伝えた画期的な番組でした。番組を通じて、ネットカルチャーは一般層にも浸透し、その後の日本のデジタル文化に大きな影響を与えたと言えるでしょう。

もう一度検索