ザカリア・パリアシュヴィリ

ザカリア・パリアシュヴィリ（1871年8月16日 - 1933年10月6日）は、グルジアの作曲家であり、グルジア国民楽派の創始者として広く知られています。彼は、ロシア名ザハリー・ピェトロヴィチ・パリアシュヴィリとしても知られています。

生い立ちと音楽への目覚め

パリアシュヴィリは、グルジアのクタイシで生まれました。幼少期から音楽に触れる機会が多く、地元のカトリック教会で聖歌隊員として歌い、オルガンを演奏していました。音楽の基礎は、後に指揮者となる兄イワンから学びました。1887年にトビリシに移り住み、カトリックの聖マリア被昇天教会の聖歌隊に所属し、その後、地元の音楽学校でフレンチホルンと作曲を学びました。これらの経験が彼の音楽的才能を開花させる土壌となりました。

音楽教育と国民楽派への貢献

1900年から1903年の間、パリアシュヴィリはモスクワ音楽院でセルゲイ・タネーエフに師事し、作曲を学びました。帰国後、パリアシュヴィリはグルジアの民謡を熱心に収集し、グルジア・フィルハーモニー協会の設立に貢献しました。また、トビリシ音楽院の院長に就任するなど、グルジアの音楽教育と国民楽派の発展に尽力しました。彼の活動は、グルジアの音楽文化を根底から豊かにし、後世の音楽家たちに大きな影響を与えました。

作曲家としての業績

パリアシュヴィリは、管弦楽曲、歌曲、合唱曲、オペラなど、幅広いジャンルの作品を手がけました。特に、グルジアの民謡を基にした作品は、彼の音楽の重要な特徴となっています。代表作には、《民謡主題によるグルジア組曲》などの管弦楽曲、歌曲や合唱曲の他、オペラ《アブサロムとエテリ》や《薄暮》があります。これらの作品は、グルジアの民族音楽の要素を取り入れながら、ヨーロッパの音楽様式と融合させた、独自のスタイルを確立しています。

グルジア国歌の作曲者

パリアシュヴィリは、グルジア国歌の作曲者としても知られています。彼の音楽は、グルジアの国民的アイデンティティを象徴するものであり、国民からの尊敬を集めています。彼の作品は、グルジアの歴史と文化を表現しており、その音楽は今日でも多くの人に愛されています。

宗教音楽への貢献

また、パリアシュヴィリは正教会の聖歌も作曲しており、聖金口イオアン聖体礼儀の全曲を作曲しています。これらの宗教音楽は、教会スラヴ語で歌われ、彼の音楽的才能の多様性を示しています。

パリアシュヴィリの作品は、グルジアの音楽史において非常に重要な位置を占めています。彼の音楽は、グルジアの文化的遺産の一部として、今もなお大切にされています。彼の音楽は、グルジアの精神と魂を表現しており、その影響力は計り知れません。


参考資料

100 опер: история создания, сюжет, музыка. [100 Operas: History of Creation, Subject, Music.] Ленинград: Издательство "Музыка," 1968, p. 448

関連事項

グルジア聖歌
タヴィスプレバ

外部リンク

Biography of Zakaria Paliashvili
Listen Online to Zakaria Paliashvili's operas
Tenor Tenghiz Zaalishvili sings aria from "Daisi" - YouTube （《薄暮》のアリア）
თავო ჩემო--Tavo Tchemo-Paliashvili-Franco Tenelli - YouTube（同上）
Lekury by Paliashvili - YouTube
* National Anthem of Georgia - YouTube

もう一度検索