ザカリー・パートン

ザカリー・パートン：オーストラリアから世界へ羽ばたいた名手

ザカリー・パートン、愛称ザック・パートンは、1983年1月3日生まれのオーストラリア出身の騎手です。オーストラリアの名騎手ジミー・キャシディを義父に持ち、その血を受け継いだかのような華麗なるキャリアを歩んできました。

オーストラリア時代：才能の開花

2000年、オーストラリアで騎手デビューを果たしたパートンは、類まれな才能で早くから頭角を現します。見習い騎手時代ながら、2002年から2003年にかけてブリスベン地区でリーディングジョッキーを獲得。その後、シドニー地区に移籍し、2006年には豪州G1競走であるサイアーズプロデュースステークスを制覇、大きな注目を集めました。この勝利は、彼の国際的な舞台への挑戦を予感させるものとなりました。

香港時代：リーディングジョッキーの座へ

2007年から香港に移籍したパートンは、香港競馬界でもその実力を遺憾なく発揮します。2010年にはスチュワーズカップを制し、香港G1初勝利を挙げました。その後も活躍は続き、2011年から2012年には62勝を挙げ、香港リーディング2位にランクイン。さらに、2012年には欧州G1競走であるキングズスタンドステークスを制覇するなど、国際的な舞台でも成功を収めました。

香港でのパートンの活躍は目覚ましく、2013年から2014年には112勝を挙げて、それまで13年間連続でリーディングジョッキーの座に君臨していたダグラス・ホワイトを破り、念願の香港リーディングジョッキーに輝きました。その後もリーディングジョッキーの座を何度も獲得。2017年から2020年にかけて3シーズン連続、2021-2022シーズンにもリーディングジョッキーを獲得するなど、香港競馬界を代表する騎手としての地位を確立しました。数々の香港G1競走でも勝利を重ね、香港競馬史に名を刻む活躍を続けています。2021年には落馬事故で肋骨を骨折する重傷を負いましたが、その負傷からわずか2日後には競馬場に戻り、その驚異的な回復力と並々ならぬ強い意志を見せつけました。

日本での挑戦：短期免許取得とG1制覇

パートンは香港を拠点に活躍する一方で、日本にも幾度となく挑戦しています。2010年にはフェローシップに騎乗して安田記念に出走、初来日を果たしました。そして、2012年にはワールドスーパージョッキーズシリーズに初出場し、見事優勝を果たすという快挙を成し遂げました。

その後、2014年と2015年には短期免許を取得し、日本での騎乗に臨みました。2015年にはエアロヴェロシティに騎乗して高松宮記念を制覇、JRAの重賞競走初勝利をG1競走で飾るという偉業を達成しました。日本での騎乗期間は短いながらも、その高い実力と存在感を示しました。

主な勝ち鞍

パートンの輝かしい戦績は、オーストラリア、香港、そして日本で数々のG1競走制覇という形で証明されています。代表的な勝利としては、オーストラリアのサイアーズプロデュースステークス、コーフィールドカップ、ドンカスターマイル、香港のスチュワーズカップ、香港マイル、香港ゴールドカップ、香港ヴァーズ、香港スプリント、香港ダービー、チャンピオンズマイル、香港カップ、そして日本の高松宮記念などが挙げられます。これらの勝利は、彼の類まれな才能と、国際的な舞台でも通用する高いレベルの実力を示しています。

まとめ

ザカリー・パートンは、オーストラリアから香港、そして日本へと活躍の場を広げ、世界的な名騎手としての地位を築き上げてきました。数々のG1競走制覇、リーディングジョッキーの獲得、そして落馬事故からの見事な復活劇など、彼のキャリアは、まさにドラマチックという言葉がふさわしいでしょう。今後も、彼の活躍から目が離せません。

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