ザクセン＝ザールフェルト

ザクセン＝ザールフェルト公国は、17世紀後半から18世紀前半にかけて、現在のドイツ、テューリンゲン州の一部に存在した公国です。ヴェッティン家のエルネスティン家系によって統治されていました。

公国の成立

1675年、ザクセン＝ゴータ公エルンスト1世が死去すると、その遺領は7人の息子たちによって分割されることになりました。1680年2月24日、末子のヨハン・エルンスト4世がザクセン＝ザールフェルトを獲得し、公国が成立しました。当初、公国の領土はザールフェルト、グレフェンタール、プロプスツェラなどでしたが、ヨハン・エルンスト4世は兄であるザクセン＝ゴータ＝アルテンブルク公フリードリヒ1世の影響下にあり、実質的な統治権は握っていませんでした。ヨハン・エルンスト4世自身はザールフェルトに居住しました。

ザクセン＝コーブルクの継承争い

1699年、ザクセン＝コーブルク公アルブレヒト5世が後継者を残さずに亡くなると、ヨハン・エルンスト4世はザクセン＝マイニンゲン公ベルンハルト1世との間で、ザクセン＝コーブルクの継承を巡る争いを繰り広げることになります。この争いは長期間に及び、最終的に1735年、神聖ローマ皇帝カール6世の裁定によって決着しました。

ザクセン＝コーブルク＝ザールフェルトへの改名

継承争いの結果、ザクセン＝コーブルクの大部分はザクセン＝ザールフェルトに併合されました。しかし、ゾンネベルクとノイハウス・アム・レンヴェークはザクセン＝マイニンゲンへ、ゾンネフェルトはザクセン＝ヒルトブルクハウゼンへと割譲されました。また、ザクセン＝レムヒルトの旧領の一部はザクセン＝コーブルク領として残されました。この継承問題の最終的な決着を受けて、1735年に公国は正式にザクセン＝コーブルク＝ザールフェルトへと改名されました。

ザクセン＝ザールフェルト公

* ヨハン・エルンスト4世（1658年 - 1729年）

ザクセン＝ザールフェルト公国は、短期間ながらもヴェッティン家の歴史において重要な役割を果たし、その後のザクセン＝コーブルク＝ザールフェルト公国へと繋がっていきました。

もう一度検索