ザッコ

株式会社ザッコ

株式会社ザッコ（ZACCO CO.,LTD.）は、かつて東京都渋谷区に拠点を置いていた日本の芸能プロダクションです。2007年に設立され、俳優を中心とした個性豊かな表現者たちが多数所属していました。しかし、2018年11月30日をもって、その活動に終止符を打ちました。

設立と運営哲学

ザッコの設立は2007年に遡ります。俳優である大杉漣を含む3名の役者と、彼らを支える3名のスタッフによって、事業が開始されました。創業当初から掲げられた方針は、「一緒に仕事をしたいと思える人」に声をかけ、共に歩む仲間を増やしていくことでした。これにより、事務所は単なるビジネス組織ではなく、信頼関係に基づいた人々の集まりとしての性格を強めていきました。代表取締役を務めた大杉弘美氏は、創業者である大杉漣氏の妻にあたります。

事務所名の「ザッコ（ZACCO）」には、設立者の思いが込められています。それは、「雑魚のように、どんな環境でも逞しく泳ぎたいと願う、力強くありたい表現者の集団でありたい」という願いです。この社名には、小さな存在であっても、困難に立ち向かい、したたかに生き抜こうとする彼らの決意が表れていました。

所属者とその活動

ザッコに所属する俳優には、演劇の世界で実績を積んだ人物が多く見られました。彼らの主な活動領域は映像分野であり、テレビドラマ、映画、CMなど、多岐にわたるメディアでその才能を発揮しました。また、映像作品の声優やナレーション、さらには彼らの原点である舞台での活動にも積極的に取り組み、表現者として幅広い活躍を見せました。

解散とその後の展開

ザッコは2018年11月30日をもって解散しましたが、法人格はその後も存続しました。解散の際には、最後までザッコに所属していた俳優たちのうち数名が、当時のマネージャーであった近藤麗氏が新たに設立した芸能事務所「空（くう）」へ移籍し、新たな活動の場を見出しました。

ザッコとしての活動は終了しましたが、法人自体はその後も存続し、2020年3月17日には社名を「株式会社TOEKICK12」に変更しました。この株式会社TOEKICK12は、大杉漣氏の功績を記念し、その足跡を伝えるためのWebサイト「大杉漣記念館 ohsugi ren official archive」の運営を担っています。また、大杉漣氏に関する肖像権などの管理も行っています。これにより、形を変えつつも、ザッコの源流であった大杉漣氏に関連する事業は引き継がれていることになります。

解散時の主な所属者

☆印は解散後に事務所「空（くう）」へ移籍した人物です。

俳優

古舘寛治 ☆
信太昌之 ☆
平原テツ ☆
西原誠吾 ☆
滝沢涼子
梅舟惟永 ☆
野村修一
足立智充 ☆
大塚ヒロタ
潟山セイキ
谷口恵太
小林千里
信川清順
松山愛里
細野今日子
渡邊真帆

写真家

大杉隼平

監督・脚本家

佐向大

過去の主な所属者・関係者

大地泰仁
あらい汎
重野滉人
呉城久美
黒田大輔 ☆
大杉漣（在籍中に逝去）
近藤麗（大杉氏死去時の事務所マネージャー、後に空の社長に）
青野美樹（大杉氏死去時の事務所デスク、現「大杉漣記念館」の企画制作・管理人）

ザッコは短くない期間、多くの表現者たちの活動を支え、個性的な作品を世に送り出してきました。その歴史は幕を閉じましたが、所属した人々の功績や、その後の新たな活動、そして大杉漣記念館にその記憶は引き継がれています。

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参考情報として、かつてのザッコ公式サイトはインターネットアーカイブにて閲覧可能です。また、現在の関連サイトとして、大杉漣記念館の公式サイトが運営されています。

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