『ザナドゥ』(Xanadu)は、
1980年に公開された同名映画の
サウンドトラック・アルバムであり、
オリビア・ニュートン=ジョンと
エレクトリック・ライト・オーケストラ(ELO)という、それぞれの分野を代表するアーティストの楽曲が収録されたことで、大きな話題を呼びました。
LP時代は、A面とB面でオリビアとELOの楽曲が分けられていましたが、どちらをA面とするかは国によって異なっていました。CD化の際には、通常オリビア、ELOの順で収録されていますが、日本盤では逆の順序で収録されています。ただし、シングル盤のB面でのみリリースされたアルバム未収録曲は、CD化の際にも収録されませんでした。
アルバムは、イギリスで2位、アメリカで4位という大ヒットを記録し、その人気を不動のものとしました。
オリビアのライブでは、「マジック」「恋の予感」「ザナドゥ」は欠かせない楽曲として常に演奏されています。
2006年にDVD化された
シドニー・オペラハウスでの特別公演では、オーケストラとの共演で「ダンシン」も披露されました。
一方、ELOは長らく「ザナドゥ」収録曲をライブで演奏していませんでしたが、2010年代以降、
ジェフ・リンズ・ELOとして「
オール・オーヴァー・ザ・ワールド」「ザナドゥ」をライブで取り上げるようになりました。
収録曲は以下の通りです。
Olivia Newton-John Side
マジック - "Magic" – 4:31
シングルカットされ、英米で1位を獲得。
日米B面:「フール・カントリー」Fool Country(アルバム未収録、のちにオリビアのベスト・アルバム『Gold』に収録。)
恋の予感 - "Suddenly" – 4:02
デュエット:クリフ・リチャード
英米B面:「ユー・メイド・ミー・ラブ・ユー」You Made Me Love You(アルバム未収録)
シングルカットされ、全米20位。
ダンシン - "Dancin'" – 5:17
共演:ザ・チューブス The Tubes
春風の誘惑 - "Suspended in Time" – 3:55
日本でのみシングル・カット。
日B面:「ユー・メイド・ミー・ラブ・ユー」You Made Me Love You(アルバム未収録)
気の合うふたり - "Whenever You're Away from Me" – 4:22
デュエット:
ジーン・ケリー
ELO Side
アイム・アライブ - "I'm Alive" – 3:46
シングルカットされ、イギリスで20位、アメリカで16位。
フォール - "The Fall" – 3:34
ドント・ウォーク・アウェイ - "Don't Walk Away" – 4:48
シングルカットされ、イギリスで21位。
オール・オーヴァー・ザ・ワールド - "All Over the World - 4:04
シングルカットされ、イギリスで11位、アメリカで13位。近年のジェフ・リンのライヴでは定番曲。
日米B面:「ドラム・ドリームス」Drum Dreams(アルバム未収録)
ザナドゥ - "Xanadu" – 3:28
ヴォーカル:
オリビア・ニュートン=ジョン。
英B面:「フール・カントリー」Fool Country
映画の主題歌であり、イギリス1位、アメリカ8位のほか、多数の国でナンバーワンヒットを記録。ELO最大のヒット曲。
このアルバムは、
オリビア・ニュートン=ジョンとELOという2つの異なる音楽性の融合が、見事に結実した作品と言えるでしょう。映画の成功とともに、
サウンドトラックも世界中で愛され続けています。