ザポリージャ州

ザポリージャ州について

ザポリージャ州（ウクライナ語：Запорізька область）は、ウクライナの南東部に位置する州で、州都は同名のザポリージャです。ロシア語ではザポロージエ州とも呼ばれ、有名なザポロージエ・コサックに由来するため、日本でもこの名前が通じることがあります。ザポリージャ州はザポリッジャ州やザポロジエ州とも表記されることがあります。

地理と主要都市

ザポリージャ州は、ウクライナの南東部に広がる地域で、主要な都市には州都のザポリージャの他に、ベルジャーンシクやメリトポリが含まれます。また、州内にはエネルホダルがあり、ここにはザポリージャ原子力発電所が存在します。この発電所はウクライナにおける重要なエネルギー供給源となっています。

歴史

ザポリージャ州は、1939年1月10日にウクライナ・ソビエト社会主義共和国の一部として組織されました。第二次世界大戦が終わった後、州内には第100収容地区（グラーグ）が設置されました。ここでは日本人捕虜が強制される労働に従事し、彼らはウクライナ人の監督のもと、戦争中に破壊されたインフラの復旧作業に従事しました。特に注目すべきは、あるウクライナ人監督が、日本人捕虜たちに対して「いつかは帰れるから健康に気を付けて元気を出すように」と励ましたというエピソードです。その後、1991年のソビエト連邦崩壊を経て、ウクライナが再独立し、ザポリージャ州も主要な工業都市として発展を遂げていきました。

2022年9月30日、ロシアはザポリージャ州を併合する意向を表明しました。この動きは、2022年に勃発したロシアのウクライナ侵攻に関連しています。併合後の2023年9月8日には、ロシアによる初めての統一地方選挙が実施され、一部地域ではロシア軍の占領下においても投票が行われました。

人口

2001年のウクライナ国勢調査によると、ザポリージャ州の総人口は約192万9,200人で、そのうち76%が都市部に住む市民です。農村部に居住する人口は約24%を占め、都市人口は約145万8,200人、農村人口は約47万1,000人です。また、性別に関しては男性が約88万6,600人（46%）、女性が約104万2,600人（54%）を占めています。

まとめ

ザポリージャ州は歴史的な背景を持つ、ウクライナの経済的にも重要な地域です。州内には多くの工業都市が点在し、エネルギー供給の面でも重要な役割を果たしています。併合の歴史や、戦争の影響を受けた過去を持ちつつ、地域の人々は日々の生活を営んでいます。

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