ザミンダー

ザミンダー：華麗なる種牡馬の系譜

ザミンダーは、フランスで活躍した競走馬であり、種牡馬としてさらに大きな成功を収めた名馬です。その全兄であるザフォニックも種牡馬として知られています。

華麗なる競走馬時代

1996年7月、2歳で競走馬デビューを果たしたザミンダーは、見事デビュー戦を勝利で飾ります。続くカブール賞（G3）でも勝利し、重賞初制覇を達成しました。勢いに乗って挑んだモルニ賞では2着、サラマンドル賞では3着と好成績を残しましたが、G1競走での勝利は掴むことができませんでした。

翌1997年、3歳になったザミンダーは、初の海外遠征として2000ギニーに挑戦。結果は5着に終わりましたが、帰国後もリゾランジ賞（G3）で2着と健闘を見せます。しかし、続くジャックルマロワ賞で5着に敗れた後、競走馬としてのキャリアに幕を閉じました。

種牡馬としての飛躍

1998年、ザミンダーはバンステッドマナースタッドで種牡馬としての道を歩み始めます。そして1999年、待望の初年度産駒が誕生しました。

ザミンダーの産駒は、特に牝馬の活躍が目覚ましく、数々の名馬を輩出しました。中でも、初年度産駒のゼンダは2002年にプール・デッセ・デ・プーリッシュ（仏1000ギニー）を制覇。さらに、2004年生まれのダルジナと2005年生まれのザルカヴァも、それぞれ2007年と2008年にプール・デッセ・デ・プーリッシュを制し、同一種牡馬による連覇という偉業を達成しました。これはザミンダーの類まれな能力を示す大きな証拠と言えるでしょう。

輝ける産駒たち

ザミンダーの産駒は、プール・デッセ・デ・プーリッシュの優勝馬だけでなく、数々のG1競走を制するなど、世界的な活躍を見せています。

ゼンダ (Zenda): 1999年生まれ。2002年プール・デッセ・デ・プーリッシュ優勝。
ダルジナ (Darjina): 2004年生まれ。2007年プール・デッセ・デ・プーリッシュ、アスタルテ賞、ムーラン・ド・ロンシャン賞優勝。
ザルカヴァ (Zarkava): 2005年生まれ。2008年プール・デッセ・デ・プーリッシュ、ディアヌ賞、ヴェルメイユ賞、凱旋門賞優勝。
タイムピース (Timepiece): 2007年生まれ。2011年ファルマスステークス優勝。

これらの活躍馬に加え、ザミンダーは母の父としてもその才能を発揮しました。

キングマン (Kingman): 2011年生まれ。2014年アイリッシュ2000ギニー、ジャック・ル・マロワ賞、セントジェイムズパレスステークス、サセックスステークス優勝。
ニューベイ (New Bay): 2012年生まれ。2015年ジョッケクルブ賞優勝。
ザラック (Zarak): 2013年生まれ。2017年サンクルー大賞優勝。
マンゴスチン (Mangoustine): 2019年生まれ。2022年プール・デッセ・デ・プーリッシュ優勝。

栄光に繋がる血統

ザミンダーの血統背景にも注目すべき点があります。彼の祖母の孫には、エクリプスステークスを制したエルマアムルや、英オークスを制したリームスオブヴァースといった名馬がいます。

結論

競走馬としてはG1競走制覇という目標を達成できませんでしたが、種牡馬として類まれな成功を収めたザミンダー。その偉大な功績は、数々の名馬を輩出した産駒たち、そして彼を父あるいは母の父とする名馬たちの活躍によって、今もなお語り継がれています。彼の血統は、現代競馬においても重要な役割を果たしていると言えるでしょう。

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