ザ・ブリッジ (ビリー・ジョエルのアルバム)

ビリー・ジョエルの1986年発表アルバム『ザ・ブリッジ』は、音楽プロデューサー、フィル・ラモーンとの共同制作の集大成として知られています。アルバム制作後、ビリーはアニメ映画『オリバー ニューヨーク子猫ものがたり』への楽曲提供を最後に、フィルとの協働を終えました。

本作には、豪華なゲストミュージシャンが多数参加しているのが特徴です。「ベイビー・グランド」では、伝説的な歌手レイ・チャールズとのデュエットが実現。ビリーのピアノとレイの歌声が織りなすハーモニーは、聴く人の心を揺さぶります。また、「コード・オブ・サイレンス」は、シンディ・ローパーとの共作で生まれた楽曲です。作詞に行き詰まっていたビリーの元にシンディが訪れ、ピアノ演奏からインスピレーションを得てタイトルと歌詞が完成したというエピソードがあります。シンディはボーカルとしても参加し、楽曲に華を添えています。さらに、「ゲッティング・クローサー」には、スティーヴ・ウィンウッドがハモンドオルガンで参加し、楽曲に深みを与えています。

アルバムには、ジャズの要素を取り入れた「ビッグ・マン・オン・マルベリー・ストリート」も収録されています。ロン・カーター、マイケル・ブレッカーなど、ジャズ界を代表するミュージシャンが参加し、高度な演奏を披露しています。

「モダン・ウーマン」は、ベット・ミドラー主演の映画『殺したい女』のサウンドトラックとして提供された楽曲で、シングルカットされ全米トップ10入りを果たしました。アルバムからはその後、「マター・オブ・トラスト」、「ディス・イズ・ザ・タイム」、「ベイビー・グランド」もシングルカットされ、いずれもヒットを記録しました。

収録曲は以下の通りです。

1. ランニング・オン・アイス
2. ディス・イズ・ザ・タイム
3. マター・オブ・トラスト
4. モダン・ウーマン
5. ベイビー・グランド
6. ビッグ・マン・オン・マルベリー・ストリート
7. テンプテイション
8. コード・オブ・サイレンス
9. ゲッティング・クローサー

参加ミュージシャンは、ピアノ、シンセサイザー'>[ビリー・ジョエル]、リバティ・デヴィット(ドラムス)、ダグ・ステッグマイヤー(ベース)、デヴィッド・ブラウン(ギター)、ラッセル・ジェイヴァース(ギター)、マーク・リヴェラ(サックス)などが名を連ねています。各楽曲で異なるゲストミュージシャンの参加も本作の魅力の一つです。

『ザ・ブリッジ』は、ビリー・ジョエルの音楽的な幅広さと、豪華なゲストミュージシャンとのコラボレーションが光る作品として、今も多くの音楽ファンに愛されています。

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