ザ・ブルークリスタルロッド

ザ・ブルークリスタルロッド

『ザ・ブルークリスタルロッド』は、1994年3月25日にナムコがスーパーファミコン向けに提供したコマンド選択式のアドベンチャーゲームです。この作品はシリーズの第4作であり、バビロニアン・キャッスル・サーガの最終作と位置づけられています。

ゲームの目的と内容

プレイヤーは主人公ギルガメスを操作し、天上界にある神へブルークリスタルロッドを届けることを目指します。これまでのアクションロールプレイングゲームとは異なり、本作は全ての行動が選択肢によって決まる形式となっています。このシステムによって、プレイヤーは自らの判断で物語を進行させることが求められます。

舞台は大河ユーフレイト周辺の「バビリム」を中心に、「炎の崖」「嵐の山」「死の砂漠」「スーマール帝国」といった五つの地域に設定されています。ギルが目指す先には、女神イシターがいるイシター神殿があり、彼女との対話から次のステップが示唆されます。

隠しパラメーターとエンディング

このゲームには多くの隠しパラメーターが存在し、それによっては到達できる地域が変わることもあります。また、48通りのエンディングが用意されており、プレイヤーが探検する順序によってストーリーの結末が異なります。これらのエンディングはどれも平等であり、「正しいエンディング」は存在しません。この点は、開発者遠藤雅伸の意向によるものです。彼の考えによれば、この作品は単なるマルチエンディングではなく、さまざまな物語の展開を楽しむことのできる「マルチストーリー」とされました。

ストーリーの背景

物語は、悪魔ドルアーガによって脅かされたバビリム王国から始まります。ギルガメスは、奪われたブルークリスタルロッドと囚われた巫女カイを救うために立ち向かいます。そして、彼らは2人で試練へ挑む旅に出るのです。

登場キャラクター

• - ギルガメス: バビリム王マーダックの息子。ドルアーガとの戦いでブルークリスタルロッドを取り戻す。
• - カイ: ギルの恋人で、イシターの巫女。彼に救出された後、共に冒険の旅に出る。
• - イシター: 愛と戦いの女神で、ギルに試練を与える存在。
• - アヌ: 天上界の神々の王。ロッドを届けることが目的の一つ。
• - 導師テラジ: イシター神殿の導師で、二人にアドバイスを授ける。
• - サルゴン: ギルの親友で、バビリム宮殿を守る役割。

そのほか、様々な神、悪魔、および知恵を持つ人物が登場し、それぞれの物語に絡んでいきます。

スタッフと評価

ゲームの開発には、遠藤雅伸がストーリーやゲームデザインを手がけ、プログラムは内藤智が担当しました。音楽は小沢純子が制作し、キャラクターデザインには篠崎雄一郎が起用されています。

評価に関しては、人気ゲーム誌『ファミコン通信』のクロスレビューで27点を獲得し、『ファミリーコンピュータMagazine』では読者投票において18.9点という結果が出されています。

関連書籍

攻略情報やエンディングの詳細、キャラクター紹介などが掲載された『ザ・ブルークリスタルロッドのすべて』もしくは、公式ガイドブックが発行されています。バビロニアン・キャッスル・サーガシリーズの集大成といえる本作は、深いストーリーと独自のゲーム性が魅力です。

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