ザールラント大学

ザールラント大学は、ドイツのザールラント州に位置する州立大学であり、ホンブルクとザールブリュッケンにキャンパスを構えています。1948年にフランスのナンシー市との協力のもと設立され、以来、学問の主要分野を網羅する8つの学部を擁する総合大学として発展してきました。

特徴

計算機科学分野における卓越性: 特に、計算機科学、計算言語学、材料工学の研究・教育において高い評価を得ており、ドイツ国内でトップレベルの実績を誇ります。2007年には、ドイツの卓越したコンピュータ科学センターとして認定されました。
ヨーロッパ統合研究における国際性: ドイツ語とフランス語のバイリンガル環境を活かし、1950年にヨーロッパの大学として宣言されました。1951年には、ヨーロッパ統合に焦点を当てた研究機関であるヨーロッパ・インスティテュートが設立され、国際的な知名度を高めました。ヨーロッパ・インスティテュートは、世界で2番目に古い歴史を持ち、その研究実績は世界で最も評価されています。
欧州統合のモデル: 大学が所在するザールラント州が「欧州統合のモデル」とされていることも、大学の校訓やヨーロッパ・インスティテュートの活動に影響を与えています。
数多くの受賞学者: ザールラント大学からは、ドイツの最高研究賞であるゴットフリート・ヴィルヘルム・ライプニッツ賞を受賞した学者が9名も輩出されています。

組織

法学・経済学部
医学部 (ホンブルク)
人文科学部Ⅰ (歴史、文明)
人文科学部Ⅱ (言語、文学、文化)
人文科学部Ⅲ (社会科学、応用人文科学)
自然科学・工学部Ⅰ (数学、情報科学)
自然科学・工学部Ⅱ (物理、電気・電子工学)
自然科学・工学部Ⅲ (生物学、化学、薬学、物質物理学)

教育

ザールラント大学は、学士、修士、博士、国家試験など、多様な学位取得プログラムを提供しています。現代の学際的な共同研究から生まれた新しい学位プログラムは、今日の就職市場のニーズに対応した専門知識とスキルを学生に提供します。伝統的な分野である経営学、経済学、法学、医学に加え、バイオインフォマティクス、メカトロニクス、ナノテクノロジー、コンピュータネットワーク、分子生物学、歴史文化学、フランス文化学など、新しい分野の教育にも力を入れています。

「クロスボーダー独仏研究」プログラムでは、経営学、物理学、化学、材料科学の分野で共同学位を取得できます。教員養成の分野では、地理と歴史の教師を目指す学生のために、フランス語とドイツ語の二言語によるバイリンガルコースが用意されています。フランスとドイツが共同で設立した大学であるため、ドイツにいながらフランス語による学位を取得できることが大きな特徴です。

ヨーロッパ・インスティテュートは、欧州統合に焦点を当てる数少ない社会経済研究センターの一つです。EU法やMBAに焦点を当て、欧州統合を促進するための研究を行っています。

ザールラント大学は、MPI（マックス・プランク研究所）と連携し、大学院生向けにコンピュータサイエンスに関する講座を開講しています。英語による講座も提供しており、ドイツ国内で数少ない、英語でコンピュータサイエンスの修士号を取得できる大学の一つです。

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