シェルブルック (ケベック州)

シェルブルックの概要

シェルブルック（Sherbrooke）はカナダのケベック州に位置し、エストリー地域の中心都市です。総人口は約16万1千人、都市圏の人口は21万2千人を超え、県内ではモントリオール、ケベックシティ、ガティノーに次ぐ規模を誇っています。この都市は、イースタンタウンシップス地方の中心として、ニューイングランドの文化的影響を色濃く残しています。

歴史

この地は元々モホーク族が居住していた地域であり、1793年にアメリカの英国王党派が入植したことから、都市の歴史が始まりました。これにより、英語の地名が多く存在していますが、続いてフランス系住民の移住が進んだため、現在ではフランス語が圧倒的に優勢です。シェルブルックには、フランス語系のシェルブルック大学と英語系のビショップス大学といった教育機関があり、約4万人の学生と1万1千人の大学職員や研究者が暮らしています。教育都市としても知られています。

行政と地域

2002年に、当時のシャーブルック、アスコット、ブロンプトンヴィル、ドーヴィル、フルーリモン、レノックスヴィル、ロックフォレスト、サン=テリ=ドルフォールといった周辺地域が合併し、現在の行政区画が形成されました。シェルブルックは6つの主な区域に分かれており、各地域にはそれぞれの特色があります。

自然環境と地理

シェルブルックはサン・フランソワ川とマゴク川が交わる地点に位置し、周囲には美しい湖が広がっています。標高333メートルのベルビュー山は、公園として整備されており、スキーリゾートとしても人気です。自然豊かな環境は市民や観光客にとって魅力的な要素となっています。

人口構成

2016年の国勢調査によると、シェルブルックの人口は16万1,323人で、周辺地域を含む都市圏の人口は21万2,105人です。住民の母語はフランス語が88.4%を占める一方で、英語を母語とする住民はわずか3.4%となっています。英語を話す人々は主にレノックスヴィルに集中しており、ここでは公用語としてフランス語と同様に英語が使われています。

気候

シェルブルックの気候は、カナダ環境省の観測によると、冬季は非常に寒冷で、1月の平均気温は-11.9℃、7月の平均では18.2℃に達します。観測史上の最高温度は1931年に記録された36.7℃、最低温度は2004年に-41.2℃を記録しました。内陸に位置するため、モントリオールと比較しても寒さが厳しく、特に冬季は-30度以下の日が数日あり、降雪量も多くなっています。

交通手段

シェルブルックへのアクセスには、近隣のクックシャー・イートンにあるシャーブルック空港が利用されますが、現在は定期便は運行されていません。かつてはモントリオールからアメリカ東部への鉄道も運行されていましたが、現在は運休しています。観光用の列車や市内を運行するバスが存在し、地域住民や観光客にとって便利な交通手段とされています。

教育機関

シェルブルックは教育都市としても知られ、シェルブルック大学（フランス語系の総合大学）やビショップス大学（英語系の小規模大学）、様々なCEGEP（カナダの高等教育機関）があります。特に国際的にも評価される教育レベルを提供しており、学生にとって魅力的な学びの場となっています。教育機関の存在は街の文化的な側面にも大きな影響を与えています。

このようにシェルブルックは、歴史、教育、自然、文化が調和した独特の地域です。

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