シカゴ6

シカゴ6について

シカゴの6枚目のスタジオアルバム、『シカゴ6』（原題：Chicago VI）は、1973年にリリースされ、アメリカ合衆国のロック・バンドシカゴの代表作となった作品です。このアルバムは、音楽界において多くの影響を与え、商業的にも成功を収めました。

録音と制作の背景

シカゴは、1972年に新たなスタジオ「カリブ・スタジオ」をコロラド州ネダーランドに設立しました。このスタジオでの録音は、アルバム『シカゴの軌跡』や『シカゴ5』など、過去の作品とは一線を画す内容となりました。1973年の2月に、シカゴ6の録音が始まり、オリジナルと異なる音作りが試みられました。この時期、シカゴは自身のサウンドに対する探求を続け、結果的にこのアルバムはバンドの音楽的な幅を広げる重要な一歩となったのです。

曲作り

アルバムの中でロバート・ラムは半数の楽曲を手がけ、特に「クリティクス・チョイス」は、シカゴに対し否定的な意見を寄せる批評家に対する応答とされています。一方、ジェイムズ・パンコウによって書かれたヒット曲の中には「ジャスト・ユー・ン・ミー」と「フィーリン・ストロンガー・エヴリ・デイ」が含まれ、特に前者は全米チャートで第4位、後者は第10位を記録しました。

アルバムのリリース

1973年6月の発売後、シカゴ6は商業的成功を収め、アメリカ国内のアルバムチャートで5週間にわたり第1位をキープしました。しかし、イギリスでは1976年までチャートに登場することはなかったという点も興味深いですね。このアルバムの発売に伴い、通常のステレオバージョンに加えて、4チャンネル・ステレオバージョンもリリースされ、幅広い音楽ファンに受け入れられました。

リマスターと再リリース

1998年にリリースされたCD原盤はジョー・ガストワートによってマスタリングされ、その後2002年にはリマスター版がライノ・レコードから登場しました。リマスター盤にはボーナストラックが2曲追加されており、「ビヨンド・オール・アワ・ソロウズ」と「タイアード・オブ・ビーイング・アローン」が含まれています。これにより、ミュージシャンたちの創造力や演奏力がさらに感じられるようになっています。また、2013年にはモバイル・フィデリティ・サウンド・ラボが新たにリマスターを行い、ハイブリッドSACDとして再発売され、さらなる進化が遂げられました。

収録曲

以下は、『シカゴ6』の収録曲リストです。

Side One

1. Critics' Choice (Robert Lamm) - 2:49
2. Just You 'n' Me (James Pankow) - 3:42
3. Darlin' Dear (Lamm) - 2:56
4. Jenny (Terry Kath) - 3:31
5. What's This World Comin' To (Pankow) - 4:58

Side Two

1. Something in This City Changes People (Lamm) - 3:42
2. Hollywood (Lamm) - 3:52
3. In Terms of Two (Peter Cetera) - 3:29
4. Rediscovery (Lamm) - 4:47
5. Feelin' Stronger Every Day (Cetera, Pankow) - 4:15

ボーナストラック (2002 re-issue)

1. Beyond All Our Sorrows (Demo) (Terry Kath) - 7:06
2. Tired of Being Alone (With アル・グリーン) - 4:09

バンドメンバー

- ピーター・セテラ - ベース、リード・ヴォーカル、コーラス
- テリー・キャス - ギター、リード・ヴォーカル、コーラス
- ロバート・ラム - キーボード、リード・ヴォーカル、コーラス
- リー・ロックネイン - トランペット、コーラス、パーカッション
- ジェイムズ・パンコウ - トロンボーン
- ウォルター・パラゼイダー - 管楽器
- ダニー・セラフィン - ドラムズ

このように、『シカゴ6』はシカゴの音楽キャリアの中で重要な役割を果たしており、今でも多くのファンに愛されています。アルバム収録の楽曲は多様性に富み、聴く人々に新たな発見を与えてくれるのです。

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