シキザクラ (テレビアニメ)

『シキザクラ』の概要

『シキザクラ』は、サブリメイションによって制作された日本のオリジナルテレビアニメで、2021年10月から12月にかけて放送されました。この作品は、異界から現れる悪霊「オニ」に立ち向かう特別な能力を持った少年少女たちの物語です。彼らは、世界を救う神秘的な巫女を守るため、独自のパワードスーツを装着して戦うヒロイックバトルアクションが展開されます。

企画の背景

中京テレビが2017年に立ち上げた『ナゴヤアニメプロジェクト！』の一環として、本作の制作は開始されました。このプロジェクトは、地元での就職機会が不足しているため、愛知県を舞台にしたアニメ文化を育成し、地域に産業を定着させることを目指しています。中京テレビの河原理雄は「名古屋がアニメ好きの楽しめる場所になることを応援したい」と語っています。

作品の特徴

『シキザクラ』のユニークな点は、実際の名古屋等、愛知県内の地元を舞台に設定していることです。作中のキャラクターは方言を使用し、名古屋の名物商品も実名で登場します。また、ストーリーは全てフルCGで制作され、視覚的にも楽しめる内容となっています。さらに、当初はロボットアニメとしての展開を目指していましたが、途中でパワードスーツに変更されました。

放送とプロモーション

本作は2021年10月に放送を開始し、2021年12月には最終話が放送されました。特に注目されたのは、放送中にイバラの公式Twitterアカウントが作成され、その後ヒーローショーが開催されたことです。地元の声優たちが出演し、地域住民にも親しまれるプロジェクトとしての顔を持つようになりました。

ストーリー概要

物語の主役は三輪翔という高校生で、彼は華の巫女・明神逢花と運命的に出会います。翔は古代の力を持つオニ「イバラ」との絆を深めつつ、日々襲い来るオニたちに立ち向かいます。翔は、仲間たちと共にパワードスーツを装着し、逢花を守るためにヒーローとして奮闘します。

主要キャラクター

• - 三輪翔（みわ かける）: 主人公。明るい性格の高校生で、赤いパーカーを着ています。イバラと心を通わせながら成長していく。
• - 明神逢花（みょうじん おうか）: 巫女としての役目を果たすヒロイン。黒髪のロリータファッションが印象的。
• - 永津吉平（ながつ きっぺい）: 翔の親友で、ヒーローを夢見るオタク。翔のサポート役を担います。
• - 服部涼（はっとり りょう）: 逢花のボディーガードとして活動する彼は、シノビ一族の末裔です。

地域との関わり

本作は、豊田市や名古屋市など愛知県内のロケーションを元にした設定が随所に見られます。作中ではリアルな愛知県が舞台となり、地域住民に親しまれやすい内容が工夫されています。特に、豊田市小原町にある小原ふれあい公園のシキザクラが象徴的に描かれています。この公園は、過去の災害と関わりのある場所でもあり、物語の背景に深い魅力を持たせています。

最後に

『シキザクラ』は、名古屋を中心に展開する新しいアニメーションの可能性を示す作品として評価されています。地元出身のキャストや、地域に密着したストーリー展開は、多くのアニメファンからも熱い支持を得ています。これからのアニメ産業において、地方発のプロジェクトの重要性を印象づけるものとなるでしょう。

もう一度検索