システム通信団

システム通信団について

システム通信団（JGSDF C5 Command）は、東京都新宿区の市ヶ谷駐屯地に団本部を置く陸上自衛隊の部隊です。陸上総隊の隷下に属し、システム通信科部隊として、陸上自衛隊の通信・情報システムの中枢を担っています。

概要と任務

システム通信団は、防衛省、陸上幕僚監部、そして陸上総隊司令部のための通信、映像、写真業務を担う重要な部隊です。主な拠点は、市ヶ谷駐屯地の他に、朝霞駐屯地（東京都練馬区）、久里浜駐屯地（神奈川県横須賀市）があります。その業務範囲は、システム・通信技術、映像・写真撮影、さらにはセキュリティ対策まで多岐にわたります。

特に、陸上自衛隊のシステム通信科部隊の中では最大規模を誇り、陸上自衛隊全体の指揮通信の中核として、日本全国の駐屯地間の通信を統制する役割を担っています。また、市ヶ谷駐屯地には自衛隊サイバー防衛隊、海上自衛隊システム通信隊群、航空自衛隊航空システム通信隊も所在しており、これらの部隊と緊密に連携して、防衛の中枢を支える通信組織を維持・運営しています。

長らく、隊員の制服左肩には防衛大臣直轄部隊の部隊章が付けられていましたが、2018年の組織改編で陸上総隊隷下となったことを機に、システム通信団独自の部隊章が新たに設定されました。

沿革

システム通信団は、1960年に通信団として編成されました。当初は、久里浜駐屯地の第1通信群や中央基地通信隊、第301写真中隊などが隷下に属していました。その後、組織改編を重ね、1981年には通信標定隊が北部方面隊に移駐するなど、様々な変遷を経てきました。

1994年には中央システム管理隊が新編され、2000年には第301写真中隊が第301映像写真中隊に改編されるなど、時代の変化に対応した組織改革が行われました。2003年にはシステム防護技術隊が、2005年にはシステム防護隊が新編され、情報セキュリティの重要性が高まる中で、その役割を強化しています。

2018年の大きな改編では、通信団が陸上総隊隷下のシステム通信団に改編され、システム開発隊が編入されました。また、部隊の配置換えや再編も行われ、現在の体制に至っています。2021年には、システム防護隊がサイバー防護隊に名称を変更し、サイバー攻撃に対する防衛能力を強化しています。

部隊編成

現在のシステム通信団の主な部隊は以下の通りです。

システム通信団本部（市ヶ谷駐屯地）
中央野外通信群（久里浜駐屯地）
中央基地システム通信隊（市ヶ谷駐屯地）
通信保全監査隊（市ヶ谷駐屯地）
サイバー防護隊（市ヶ谷駐屯地）
システム開発隊（市ヶ谷駐屯地）
第301映像写真中隊（市ヶ谷駐屯地）
システム通信団本部付隊（市ヶ谷駐屯地）

これらの部隊が連携し、陸上自衛隊の通信・情報システムの維持・発展に貢献しています。

主要幹部

システム通信団の主要な幹部については、防衛省の人事発令により定期的に異動があります。

関連情報

システム通信団に関連する情報として、以下のものがあります。

陸上自衛隊システム通信・サイバー学校
各方面システム通信群（北部、東北、東部、中部、西部）

外部リンク

より詳しい情報については、システム通信団の公式サイトをご覧ください。

* システム通信団

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