シティ・スタジアム (グリーンベイ)

シティ・スタジアムは、ウィスコンシン州グリーンベイに位置するアメリカンフットボールのスタジアムです。グリーンベイ東高校の敷地内にあり、1925年から1956年までNFLのグリーンベイ・パッカーズが本拠地として使用していました。現在では、グリーンベイ東高校のアメリカンフットボールチームがホームスタジアムとして利用しています。

歴史

シティ・スタジアムは、グリーンベイ東高校の裏手、イースト川沿いに建設されました。当初は蹄鉄型の木造スタンドがありましたが、トイレなどの設備は整っていませんでした。パッカーズの選手は高校の校舎をロッカールームとして使用し、ビジターチームの選手は試合前に宿泊先のホテルで着替えることが一般的でした。収容人数は当初6,000人でしたが、徐々に拡張され、最終的には25,000人に達しました。

パッカーズは、シティ・スタジアムで数々の輝かしい戦績を収めました。1929年、1930年、1931年、1936年、1939年、1944年のNFLチャンピオンシップを含め、88勝41敗7分（勝率.673）という記録を残しています。

1930年代の世界恐慌の時代には、パッカーズはホームゲームの一部をミルウォーキーで開催するようになりました。1933年にボーカート・フィールドで1試合を行った後、1934年から1951年まではステート・フェア・パークで、1952年にはマーケット・スタジアムで、毎年2～3試合を開催しました。1953年にミルウォーキー・カウンティ・スタジアムがオープンしてからは、同スタジアムで試合を行うようになり、それは1994年まで続きました。

1950年代になると、シティ・スタジアムの拡張が困難になりました。グリーンベイ東高校の敷地とイースト川に挟まれた場所に位置していたため、用地に限りがあったのです。NFLの首脳陣は、パッカーズに対し、新スタジアムの建設か、ミルウォーキーへの本拠地移転かを迫りました。

1956年4月、グリーンベイ市民は新スタジアム建設のための債券発行を承認し、同年10月に建設が開始されました。新しい「シティ・スタジアム」は1957年9月27日にオープンし、1965年8月には、チーム創設者であるカーリー・ランボーの功績を称え、「ランボー・フィールド」と改称されました。

パッカーズ移転後

パッカーズがランボー・フィールドに移転した後も、シティ・スタジアムはグリーンベイ東高校のスタジアムとして利用され続けました。スタジアムの歴史を示すモニュメントなども設置されています。2008年の改修前は、「イースト・スタジアム」や「オールド・シティ・スタジアム」と呼ばれることもありました。

2005年には、グリーンベイ東高校とグリーンベイ西高校による伝統のグリーンベイ東西対抗フットボールゲームが開催され、約8,000人の観客が集まりました。試合は東高校が56対8で勝利しました。

2007年7月31日には、ランボー・フィールド開場50周年を記念して、パッカーズがシティ・スタジアムで練習を行いました。

2008年の夏には、スタジアムの改修工事が行われました。1960年代以前の設備が多く、安全上の問題があったため、プレスボックス、観客席、ゴールポストなどが新しいものに交換されました。また、2017年からはフィールドが人工芝に変更されています。開場当初から残っている設備は、スタジアムの角にある機材小屋のみとなっています。

アメリカンフットボール以外では、サッカーの試合も開催されています。2004年までは、グリーンベイ東高校とプレブル高校がサッカープログラムを実施していました。

シティ・スタジアムは、グリーンベイのスポーツの歴史において重要な役割を果たしてきたスタジアムです。パッカーズの輝かしい歴史を支え、現在も高校生たちの熱い戦いの舞台となっています。

もう一度検索