シノビガミ

シノビガミ

『シノビガミ』は、河嶋陶一朗と冒険企画局が制作し、新紀元社から発売されている日本のテーブルトークRPGシリーズです。汎用TRPGシステム「サイコロ・フィクション」を用いた作品で、プレイヤーは現代日本を舞台に忍者となり、様々な事件や陰謀に立ち向かいます。

ゲームの概要

ゲームはリプレイパートとルールパートで構成されており、プレイヤーはそれぞれ秘密を持つ忍者となり、その秘密が物語の展開を大きく左右します。プレイヤーキャラクター同士が対立する秘密を持つ場合、PvP（プレイヤー対プレイヤー）の状況も発生し、緊張感のあるドラマが生まれます。

プレイヤーキャラクター

プレイヤーは、独自の流派に属する忍者PCを作成します。追加ルールにより、一般人のPCも作成可能です。重要なのは、すべてのPCが何らかの秘密を抱えているという点です。

六大勢力

PCが所属する主な流派は以下の6つです。

斜歯忍軍（はすばにんぐん）
科学技術に精通した流派で、忍具の開発に長けています。忍法を技術で再現することを目指し、鞍馬神流とは対立関係にあります。世界的企業である八咫重工が表の顔です。
鞍馬神流（くらましんりゅう）
異形の存在を滅ぼし、忍者の存在を陰に留めようとする流派。武術を極める者が多く、隠忍の血統を狩ることを目的としています。
隠忍の血統（おにのけっとう）
歴史的に迫害されてきた異形の末裔。比良坂機関に強い恨みを抱いています。神器を奪いシノビガミ召喚を試みた過去を持ちます。
比良坂機関（ひらさかきかん）
日本政府の諜報機関で、日本の国益を最優先に考えます。比良坂流古神道を母体としています。
私立御斎学園（しりつおとぎがくえん）
忍者の養成機関としての側面を持つ進学校。一般生徒に紛れて若き忍者たちが学んでいます。異能の力を乱用するハグレモノとは敵対関係にあります。
ハグレモノ
特定の流派に属さない、小規模な流派やフリーの忍者の総称。斜歯忍軍に恨みを抱く者も存在します。

一般人

忍者以外のPCはすべて一般人に分類されますが、彼らもまた尋常ではない秘密を抱えています。本作において、真に平凡な一般人はエキストラにしかなりえません。

ゲームの進行

ゲームは「サイクル」という単位で進行し、各プレイヤーは1サイクルに1回、主要な行動（シーン）を行います。ゲームは「導入フェイズ」「メインフェイズ」「クライマックスフェイズ」の順に進みます。

導入フェイズ
キャラクターが事件に関わる経緯が説明されるフェイズ。各プレイヤーはGMから【使命】と【秘密】を与えられます。
メインフェイズ
ゲームの中心となるフェイズ。ドラマシーンと戦闘シーンがあり、プレイヤーはどちらを行うかを選択します。
クライマックスフェイズ
最後の戦闘を行うフェイズ。生命力が0になっても脱落せず、最後の行動が可能です。

シナリオとハンドアウト

シナリオにはハンドアウトが使用され、各PCの【使命】と【秘密】が記述されています。これらの情報は、プレイヤー間の駆け引きやドラマを生み出す重要な要素となります。

リプレイシリーズ

『シノビガミ』には、様々なリプレイシリーズが存在します。

闇斬る刃
刃魔激突
るつぼ奇譚
棄神宮殿
リプレイ戦（イクサ）
* リプレイ退魔編

これらのリプレイを読むことで、『シノビガミ』の世界観やゲームの雰囲気をより深く理解することができます。

サポート

「Role&Roll」などの雑誌で、シナリオやサポート記事が掲載されています。

『シノビガミ』は、奥深い世界観と戦略的なゲームシステム、そしてプレイヤー同士の濃密なドラマが魅力のテーブルトークRPGです。忍者という普遍的なテーマを扱いながらも、現代的な要素や独自のルールを取り入れることで、他に類を見ないゲーム体験を提供しています。

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