冒険企画局

冒険企画局：TRPGからゲーム開発まで幅広く活躍するクリエイター集団

冒険企画局は、1987年8月に近藤功司氏を代表として設立された制作プロダクションです。一見するとサークルのような形態をとっていますが、TRPG（テーブルトークRPG）やボードゲームの制作、書籍の編集・執筆、さらにはコンシューマゲームソフトの開発支援など、幅広い活動を行っています。登記上の商号は『冒険支援株式会社』です。

テーブルトークRPG：数々の名作を生み出す

冒険企画局の代表的な作品群として、テーブルトークRPGが挙げられます。代表作には、『ウィッチクエスト』、『サタスペ』シリーズ、『迷宮キングダム』シリーズなどがあります。これらのTRPGは、冒険企画局から直接出版・展開されているものと、ホビーベースなどの他社から出版されているものがあります。特に『サタスペ』シリーズと『迷宮キングダム』シリーズは、河嶋陶一朗氏をメインゲームデザイナーとして、多くのファンを獲得しています。

初期には「ユキリア世界」という共通の世界観や「アップルベーシック」という共通システムを用いた作品が多く制作され、『ファンタジーRPGクイズ』シリーズや『レムリカ銃士隊』シリーズなどが代表例として挙げられます。しかし、後年には「ユキリア世界」とは異なる系統の作品も多く発表されており、多様なゲームデザインへの挑戦が伺えます。

クリエイター陣：個性豊かな才能が集結

冒険企画局には、数多くの才能あるクリエイターが所属しています。代表的なクリエイターとして、河嶋陶一朗氏、星宮すみれ氏、池上りき氏、池田朝佳氏、齋藤高吉氏などがおり、イラストレーターでは高橋里佳氏、落合なごみ氏などが所属しています。また、過去には伏見健二氏やわきあかつぐみ氏（藤浪智之氏）なども所属しており、速水螺旋人氏とは深い関係性を築いてきました。これらのクリエイターたちがそれぞれの持ち味を活かし、多様なジャンルの作品を創り出しています。

多角的な事業展開：TRPGだけではない

冒険企画局はTRPG制作にとどまらず、アニメやゲームの攻略本・ファンブックといった書籍の編集・執筆も積極的に行っています。さらに、近年ではコンシューマゲームソフトの開発支援にも力を入れており、その活動範囲はますます広がりを見せています。過去にはスーパーファミコン用ソフト『あさめしまえにゃんこ』を制作するなど、自社開発作品も手がけています。

歴史：ウォーロック誌から現代へ

冒険企画局は、ウォーロック誌（社会思想社）に掲載された黒川金山への取材企画をきっかけに設立されました。その後、ウォーロック誌やドラゴンマガジン誌（富士見書房）を中心に活動し、テーブルトークRPGとその関連作品を数多く発表しました。ウォーロック誌の休刊を境に、TRPG関連作品は一時減少しますが、コンピュータゲームの攻略本や開発支援といった分野に活動の軸足を移していきます。2000年代に入ると河嶋陶一朗氏の加入を機にTRPG制作が再開され、現在に至るまで精力的に作品を発表し続けています。

代表的な作品群：TRPG、ボードゲーム、書籍、ゲームソフト

冒険企画局は、数多くのTRPG、ボードゲーム、書籍、ゲームソフトを世に送り出しています。上記の代表作以外にも、『シノビガミ』、『インセイン』、『ご近所メルヒェンRPG ピーカーブー』といった人気シリーズや、『.hack//無限増殖』、『恋と冒険の学園TRPG エリュシオン』といった作品も手掛けています。また、『迷宮キングダム』をテーマにしたカードゲームやボードゲーム、『サタスペ』をテーマにしたボードゲームなども開発しています。さらに、数多くの書籍やムックも出版しており、TRPG関連の入門書から、小説、イラスト集まで、幅広いジャンルの作品を制作しています。

冒険企画局の未来：TRPGシーンを牽引し続ける

冒険企画局は、設立以来30年以上にわたり、TRPGシーンをリードし続けてきました。多様なクリエイターと、幅広い事業展開によって、これからも多くの魅力的な作品を生み出し続けることでしょう。その活動は、日本のゲーム文化に大きな貢献を果たしていると言えるでしょう。

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