シノビノ

シノビノの概要

『シノビノ』は大柿ロクロウによる漫画作品で、2017年から2018年にかけて『週刊少年サンデー』で連載されました。この作品は、幕末の実在の忍者・沢村甚三郎を主人公に据え、歴史的背景と忍者の秘技を融合させたストーリーとなっています。

あらすじ

第1部

物語は、戦国時代から250年後の嘉永6年（1853年）から始まります。この時代、侍は次第に時代遅れとされ、忍者は最後の時代を生き延びていました。主人公の沢村甚三郎が幕府から「黒船潜入」の任務を命じられ、江戸から出発するところから物語は展開します。老忍者である甚三郎は、その時代に対抗するためにかつての技を駆使して、忍びの任務に挑みます。

第2部

黒船からの任務を三郎が果たした後、彼は藤堂平助を弟子として迎え入れ、深川での修行生活を開始します。そこで彼らは、徳川幕府の使者であるかえでから暗殺の依頼を受けることになります。依頼の背景には、坂本龍馬一派の不穏な動きが絡んでおり、物語は新たな展開を迎えます。

第3部

物語は安政7年（1860年）へと移り、平助が甚三郎の弟子になって7年（成長の過程）が経ちます。しかし、甚三郎が突然平助を破門にしたことで、平助は別の道を歩み始めます。甚三郎は再び一人となり、坂本龍馬一派と対峙することとなりますが、重傷を負い、しばらくの間姿を消すことになります。

第4部

慶応3年（1867年）には、平助が御陵衛士として活動し、坂本龍馬一派の大胆な計画を防ぐために動き出します。彼は多くの困難に立ち向かい、俊敏な行動を通じて日本を守るために奮闘します。

登場人物

• - 沢村甚三郎: 本作の主人公で、58歳からの成長が描かれます。表向きは猟師ですが、実は忍者の末裔。黒船の任務を受けることで彼の運命は大きく動き出します。
• - 藤堂平助: 準主人公であり、のちの新選組の組長。甚三郎の教えを受けながら成長し、やがて自らの道を切り開いていきます。
• - かえで: 徳川幕府の使者で、甚三郎に影響を与える人物。
• - 坂本龍馬: 非常に頭の良い謎めいた人物で、物語の重要な関係者の一人。
• - 吉田松陰: 長州藩士で、物語における黒船襲撃の計画を進める狂気の指導者。

書誌情報

全6巻からなるこの作品は、小学館から発行されており、歴史に裏打ちされた忍者たちの物語を描いています。これにより、幕末の時代背景や人間関係を深く掘り下げています。

『シノビノ』は、忍者の技と歴史が交錯する奥深い物語として、多くの読者に愛され続けています。

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