シベリアオオハシシギ

シベリアオオハシシギ

シベリアオオハシシギ（学名: Limnodromus semipalmatus）は、チドリ目シギ科に分類される鳥の一種です。この鳥はロシアのオビ川流域やバイカル湖周辺、中国東北部で繁殖し、冬の間はインド東部、東南アジア、オーストラリア北部に移動して越冬します。繁殖地や越冬地は比較的限られており、特に日本では春秋の渡りの時期に少数が飛来する旅鳥として観察されることがあるものの、ほとんどは単独で現れることが多いです。

形態

シベリアオオハシシギは全長約35cmで、外見はオオハシシギに似ています。雄の成鳥は夏羽の時期に、顔から胸にかけて赤褐色を呈し、頭から背中にかけて黒い縦斑が見られます。下腹部から下尾筒は白色で、黒褐色の斑点が散見されます。一方、雌の成鳥は雄よりも淡色で、成鳥の冬羽は雌雄ともに頭部や体の上面が灰褐色で、眉斑は白色です。体の下面も白色で、頸部や胸には灰褐色の斑点があります。嘴は黒色で長く伸びており、足も黒色ですが、オオハシシギよりも長い特徴があります。

生態

シベリアオオハシシギは非繁殖期には主に海沿いや湿地、河口、干潟などに生息します。捕食においては、嘴を水中に差し込んだり、泥を掘り返す形で昆虫類や甲殻類、貝類などを捕らえます。この鳥の鳴き声は「チェッチェッ」や「ケッ」といった音で、非繁殖期には鳴かないことが多いです。

生息地

シベリアオオハシシギはその繁殖地と越冬地が局所的であるため、その生息数は限られています。日本では春と秋の渡りの時期に少数が観察されるものの、同種の飛来が記録されるのは主に単独の個体であり、群れをなすことは稀です。このため、観察する際には運が必要かもしれません。

参考文献

以下は入手可能な参考資料です。

• - 叶内拓哉『山渓ハンディ図鑑7　日本の野鳥』、山と渓谷社 1998年
• - 真木広造他『日本の野鳥590』、平凡社、2000年
• - 桐原政志『日本の鳥550 水辺の鳥』、文一総合出版、2000年

さらに詳細な情報は、IUCN Red Listを参照してください。

関連項目：日本の野鳥一覧

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