シベリア横断道路

シベリア横断道路：ユーラシア大陸を横断する壮大な道

シベリア横断道路は、ロシアの西端、バルト海のフィンランド湾から、東端の日本海に至る、総延長約11,000kmにも及ぶ道路の通称です。ロシア国外では「Trans-Siberian Highway」として知られています。カナダのトランスカナダハイウェイやオーストラリアの国道1号と並び、世界最長の道路の一つとして数えられています。

シベリア横断道路の行程

この道路は、欧州自動車道路のE30号線とほぼ一致しており、以下の7つのロシア幹線道路を結んでいます。一部区間はカザフスタン領内も通過します（約190km）。

1. M10幹線道路: サンクトペテルブルク - モスクワ、664 km
2. M5ウラル幹線道路: モスクワ - チェリアビンスク、1880 km
3. M51幹線道路: チェリアビンスク - ノヴォシビルスク、1528 km
4. M53幹線道路: ノヴォシビルスク - イルクーツク、1860 km
5. M55幹線道路: イルクーツク - チタ、1113 km
6. M58アムール幹線道路: チタ - ハバロフスク、2100 km
7. M60ウスリー幹線道路: ハバロフスク - ウラジオストク、760 km

これらの道路を繋ぎ、広大なシベリア大地を横断するルートは、まさに圧巻です。

歴史と文学におけるシベリア横断道路

シベリア横断鉄道が完成する以前は、シベリア横断道路のサンクトペテルブルク - モスクワ - イルクーツク間が、主要な交通路として利用されていました。その様子は、以下の書籍にも描かれています。

ジュール・ヴェルヌ『皇帝の密使 ミハイル・ストロゴフ』 (1876年)：冒険小説を通して、当時のシベリアの様子が垣間見えます。
榎本武揚『シベリア日記』(1877年)：日本の政治家である榎本武揚が、シベリアを旅した記録です。
アントン・チェーホフ『シベリアの旅』(1890年)：ロシアの文豪チェーホフが、シベリアを旅した際の紀行文です。

これらの書籍を読むことで、当時のシベリア横断道路の重要性や、旅の様子を知ることができます。

シベリア横断道路を取り巻く情報

ロシアの交通
シベリア
シベリアの河川交通
* シベリア横断鉄道


シベリア横断道路は、単なる道路ではなく、ロシアの歴史、文化、そして広大な自然を体感できる、壮大なルートです。いつか、この道を自分の目で見てみたいものです。

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