シボレー・オーランド

オーランド (ORLANDO)

オーランドは、アメリカの自動車メーカー、ゼネラルモーターズ（GM）がその主要ブランドであるシボレーから販売していた乗用車です。多人数乗車や荷物の積載に配慮された、いわゆるミニバンやMPVに分類されるモデルです。

コンセプトモデル (2008-2009年)

市販モデルに先立ち、オーランドはコンセプトカーとして世界の主要なモーターショーでお披露目されました。初登場は2008年のモンディアル・ド・ロトモビル（パリモーターショー）で、翌2009年には北米国際オートショーでも展示されました。これらの発表は、その後の量産モデルへの期待を高めるものとなりました。

初代 (2011–2018年)

初代オーランドの市販モデルは、2010年のモンディアル・ド・ロトモビルで正式に発表されました。生産は同年10月から開始され、世界各市場への導入が進められました。最初の発売地域は同年末から2011年初頭にかけての欧州全域でした。韓国市場では、韓国GMを通じて2011年3月から販売が始まりました（韓国語での表記は「쉐보레 올란도」）。

また、マレーシアにおいても展開されました。2012年12月13日より、マレーシアのナザグループ傘下にあるナザ・クエストから販売が開始されています。マレーシア向けモデルは1.8Lエンジン搭載車のみで、韓国からの輸入車両として供給されました。

生産期間中の改良として、2013年に登場した2014年モデルでは仕様変更が行われました。具体的には、ドアミラーにターンシグナルランプが内蔵されるようになり、ボディカラーに新たな選択肢が加わったほか、デザインを一新した18インチのアルミホイールが設定されました。

初代オーランドは、2018年に韓国市場において生産を終了しました。同時に販売されていたキャプティバも生産終了となり、これら2車種の統合後継モデルとして、SUVのエクイノックスが投入されることとなりました。

メカニズム

初代オーランドは、シボレー・クルーズなどで使用されていたGMのグローバルコンパクトカー向けプラットフォームを基盤として開発されました。パワートレインには複数の選択肢が用意されました。

エンジンは、141PSを発揮する1.8Lガソリンエンジン、出力特性が異なる2種類の2.0Lディーゼルエンジン（それぞれ131PSと163PS）、そして140PSの2.0L LPGエンジンがラインナップされました。韓国向けモデルに関しては、税制面で有利なLPGエンジンと、より高出力な163PS仕様の2.0Lディーゼルエンジンのみが設定されました。

車体構造においては、ルーフラインを低く抑えつつも、後席に向かうにつれて座面位置が高くなるような3列シートレイアウトを採用しています。これにより、特に後部座席に大人が乗車した場合でも、前方の視界が確保されるよう工夫されていました。また、多彩なシートアレンジを可能とすることで、乗員数に応じて柔軟に荷室空間を拡大でき、大きな荷物も効率よく積載することができました。

インテリアには、実用性を高めるための数多くの収納スペースが設けられています。センターコンソールやドアトリム、車両後部のカーゴエリアはもちろん、ルーフ部分にも収納が設けられるというユニークな工夫が見られました。さらに、オーディオユニットの背面にも隠し収納エリアが設置されており、これは運転席側からも助手席側からもアクセスしやすいように配慮された設計でした。

2代目 (2018年-2023年)

初代の生産終了から間もなく、2018年には中国市場向けに2代目が発表されました。この2代目オーランドは、初代のようなグローバル展開は行わず、中国市場専売モデルとして販売されました。製造は、GMと上海汽車の合弁会社である上海GMが担当しました。

脚注・関連項目

• - ゼネラルモーターズ
• - 上海GM
• - シボレー

（公式サイトなど外部へのリンクは省略）

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