シマサルスベリ

シマサルスベリ（島百日紅）

概要

シマサルスベリ（学名: Lagerstroemia subcostata var. subcostata）は、ミソハギ科サルスベリ属に属する落葉高木です。沖縄では「島百日紅」とも呼ばれ、主に日本の南部や東アジア諸国に自生しています。特に鹿児島県の奄美群島や大隅諸島、中国、台湾、フィリピンで見かけることができます。

形態・生態

シマサルスベリは、通常20メートルに達する高木で、幹は直立しており、幹径は約1メートルに達することがあります。樹皮は縦に剥がれて滑らかになり、赤褐色に白っぽいまだら模様を持つ特徴があります。この樹皮の色合いは、サルスベリの樹皮よりもやや濃く見えるのが特徴です。枝の一年枝は褐色で、弱い稜線を形作り、そこには短い毛が生えています。

花は6月から8月頃に咲き、白い花が目を引きます。サルスベリと比較すると樹皮の剥がれやすさは少し劣りますが、それでも剥がれた部分は木肌が露出し、斑模様が生まれます。冬芽は卵形の小さな鱗芽で、2〜4枚の芽鱗に包まれています。枝先に位置する頂芽は、側芽とほぼ同じ大きさですが、側芽は対生または互生することがあります。これにより葉痕は半円形または楕円形となり、維管束痕が1つ現れます。

分布

この木は日本国内では、原名変種としては鹿児島県内の奄美大島、徳之島、喜界島のみに分布しています。沖永良部島でも記録があるものの、沖縄県には自然分布が確認されていません。また屋久島や種子島にはヤクシマサルスベリ（L. s. var. fauriei）という変種が見られます。

まとめ

シマサルスベリはその美しい花と独特な樹皮により、多くの場所で関心を集めています。沖縄や南西諸島で特に見られるこの木は、周囲の自然環境との調和を楽しむことができる貴重な存在です。春から夏にかけての花のシーズンには、その華やかさから訪れる人々を魅了します。

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